「元気なコミュニティ100選」認定を浅井市長(右)に報告した3団体の代表者の皆さん県が地域活性化に先進的に取り組んでいる団体を認定し広く情報発信しようと定めた「元気なコミュニティ100選」に、市内から大東町の京津畑自治会(菊池建会長、58世帯)、千厩町第13区自治会(千葉喜美雄会長、82世帯)、室根町の第12区自治会(小岩邦彦会長、96世帯)の3団体が選ばれました。
団体の代表者ら5人が2月5日、市役所を訪れ、浅井市長に報告。浅井市長は「自分たちの地域を自分たちで盛り上げるということは地域づくりの原点。それぞれの地域特性を生かした取り組みを今後も継続していただきたい」と期待を寄せました。
3団体の代表者は「取り組みが認められてうれしい。今後は旧京津畑小校舎を活用したグリーンツーリズムなどにも取り組んでいきたい」(菊池会長)、「今年は『花の駅』も開業する。特色のあるほかの施設に負けないものにしたい」(千葉会長)、「今後も環境問題に取り組み、訪れる人たちには農業の良さなども伝えていきたい」(小岩会長)と今後の抱負を意欲的に語りました。

京津畑自治会(大東)

ふるさとの味を提供する「食の文化祭」などを行っている京津畑自治会平成3年の自治会結成以来、道路清掃やごみステーション建設などの環境美化活動、京津畑神楽の伝承、郷土食の伝承などを柱に活動。平成12年には「京津畑ふるさとづくり実践計画」を策定し、各種活動を積極的に展開してきました。
特に10回目を数える「食の文化祭」では郷土食の豊かさを内外に発信し、交流人口の拡大につながっています。これを契機に発足した「郷土食研究会やまあい工房」は農産加工などで実績を伸ばし、女性の生きがいと雇用の場となっています。
古里の魅力を発見しようとこれまで記録誌3冊を発行。中でも「やまあいの小正月」を契機に60年ぶりに「成木責め」などを復活させるなど、世代間交流も進んでいます。

千厩町第13区自治会

花壇づくりで交流を進める千厩町第13区自治会国道284号沿いの休耕田をカンバスにした花壇作りを核に地域づくりを進める同会。昭和45年の岩手国体を契機に、交通安全母の会が中心となって行っていた花壇作りを平成7年から引き継ぎました。
800平方メートルの花壇に40種類、約1万本の花で「ともだち」「かけっこ」など子どもの姿をテーマに描く花壇は、苗作りから自分たちで行っています。市花いっぱいコンクールで2年連続市長賞に輝いたのをはじめ、全国コンクールでの入賞も多数。現在は年間約1万人もの人が訪れる花の名所となっています。

第12区自治会(室根)

ひこばえの森を舞台に広葉樹の植樹活動などを行っている室根町第12区自治会気仙沼市の漁業者が行う「森は海の恋人」植樹活動に共鳴し、気仙沼湾に注ぐ大川上流の「ひこばえの森」への植樹を進めています。これまでブナやミズナラなどの広葉樹2万9000本を13ヘクタールに植えてきました。活動は小・中学校の教科書でも紹介され、環境教育の実践の場となっています。
平成6年には手作りで復元した水車小屋を「こっとんこ」と名付け、地域のシンボルに。月1回の「こっとんこ市」での農産物・加工品の販売や、絶滅寸前だった「矢越かぶ」の栽培、大川の清流化など、環境保全と環境保全型農業を活動の柱としています。

 (広報いちのせき平成20年3月1日号)