賑わい創造の街いちのせき実行委員会

岩手の玄関となる市街地 魅力を再発見し活性化を

アイデアを出し合う委員会のミーティング。左が千葉会長

JR一ノ関駅は本市、そして岩手の玄関口。その駅前をはじめとする中心市街地の魅力を再発見することで活性化させたいと活動している「賑わい創造の街いちのせき実行委員会」(千葉幸七会長、会員30人)。商店街、市民、NPOとさまざまな立場の有志が一緒に取り組んでいます。
設立は19年4月。「世界遺産登録を目指した取り組みが各方面で進んでいるのに、その玄関となる駅前や周りの市街地はにぎわいも少なく、おもてなしができていない。せっかく来たお客さんが商店街を素通りせず、市街地を楽しんで歩けるような仕組みを作りたかった」と千葉会長は振り返ります。
まずは何をしたらいいのか探すことから活動がスタート。東北学院大学の柳井雅也教授を講師に、街の宝を探そうと講演会やワークショップを重ねました。そこから生まれたのが、地域の魅力を博物館の展示物ととらえ、自然・歴史・文化・生活など環境そのものを調査・研究対象とする「いわて一関みちのく博物館」です。
地域を訪れる人―来館者―に博物館を歩くように地域を歩いてもらい、地域の人が学芸員として地域資源を研究し、来館者をもてなす、という考え。もてなしには「何か、心に残る『物語』が必要」と千葉会長。物語の柱は、▽一関出身のフォークバンド「NSP」▽日本一のジャズ喫茶「ベイシー」▽一関を代表する食文化「もち」―に決まりました。
この4月、散策スポットなどを提案する初の機関紙を発行。物語の核は出来上がりました。「今年は機関紙に基づいて、静から動への行動の年。土台づくりを行っていく」と話す千葉会長。接客講習や平泉の文化遺産について学ぶ「学芸員育成・認定講習」、観光コースの作成やモニターツアーの開催などの「街なか観光プロジェクト」の二つの柱が動き始めました。
「ワークショップの中から、NSPファンには一関は「セイチ(聖地)」と呼ばれるなど、知らなかったことを学んだ。今年は学芸員の研修などを通して、このまちの歴史や文化を魅力的に紹介できる人を増やしたい。自分たちが良さを知らなければ、お客さんに紹介できないから」

活動拠点

新鮮館おおまち内いちのせき市民活動センター

連絡先

同センター内事務局 電話0191-26-6400

(広報いちのせき平成20年7月1日号)