千厩地域防犯協会防犯パトロール隊千厩地区隊

子どもたち見守る目 不審者を防ぐ「盾」に

すっかり顔なじみの隊員と子どもたち。捕まえたトンボを自慢します

千厩小の通学路に朝夕立ち、子どもたちを見守る人たち。千厩地域防犯協会の防犯パトロール隊(村上学地区隊長、隊員25人)の皆さんです。同隊は、千厩町自治会協議会の提唱による草の根的な防犯活動を実践するため、各自治会から2人以上を募り、平成17年9月に結成されました。
千厩小の下校ルート数個所で、緑の腕章、ベスト、帽子を身に着け、雨の日も風の日も、雪の降る寒い日も、街頭に立って子どもたちの安全指導と見守り活動を行っています。低学年の下校時間から高学年の下校時間まで、長いときは2時間以上。隊員は子どもたちに優しく声を掛け、子どもたちも「さよなら!」と元気にあいさつ。危険な行動を見掛けた時は「あぶないよ」と注意し、泣いている子にはそっと声を掛けます。
子どもたちも隊員の顔を覚え、気軽にあいさつし手を振ります。時には、いろいろな話をしたり、パトロール活動をしていない時にもあいさつをしたり。「そんな子どもたちとの交流が、活動の励み」と隊員は話します。
活動はすべてボランティア。隊員の都合が良い日に自宅に近い街頭で子どもたちの登下校を見守るほか、散歩、ジョギング、ドライブなど、あらゆる場面で地域の安全を見守る「目」としての役割を担っています。
子どもたちの登下校を見守るだけでなく、不審な人や車がいないか目を配り、地区内の危険個所の把握などにも努めています。こうした活動が不審者の声掛け事案の抑制にもつながり、千厩町千厩地区内では18年の9件から19年には2件に減少。20年は8月末まで発生していません。
18年には千厩警察署長から防犯活動功労に対する感謝状が贈られました。現在、活動は千厩地域全域に広がりを見せ、老人クラブも見守り活動に取り組んでいます。
千厩警察署地域課の高橋覺警部補は「わたしたちもできるだけ通学路に立つようにしていますが、人員が少なく難しい。防犯パトロール隊の活動はとてもありがたいです。地域の皆さんで見守ることが、通学路の安全確保の大きな力になっています」と語ります。
今日も隊員の皆さんが街角で子どもたちを見守っています。

(広報いちのせき平成20年10月1日号)