伝統を受け継ぐ歴史絵巻

金沢八幡神社で大名行列
雨雲を払うようなほら貝が響く中行われた金沢八幡神社大名行列

金沢八幡神社大名行列は9月14日、県道弥栄・金成線の金沢新町、本町を会場に行われました。ほら貝の露払い、毛槍を持ったやっこ、ご神体を運ぶ神輿、金沢小児童による鉄砲隊など、総勢約150人が荘厳な時代絵巻を再現しました。この祭りは、金沢内沢に祭られていた八幡宮が火災で焼失し、宝暦5(1757)年、現在の地に遷宮された際、内沢の氏子が露払い・鋏箱・先奴など大名行列の様式でご神体を守り、田村藩主名代とともに行列したことに由来。25人のやっこは代々内沢の氏子が務め、独特のポーズと「セーハー、オットセイー」の掛け声で、沿道の観客を沸かせました。

商工業者と消費者の交流

あきんどふれあい祭開催
にわとりさんと卵をかけてじゃんけん勝負!

あきんどふれあい祭は8月31日、室根町のサンショップ駐車場を会場に催されました。
地域の人たちとのふれあいから地元商工業振興につなげようと毎年開催されている同祭。今年は雨が降るあいにくの天気でしたが、地元商工業者や一関商工会議所女性会室根支部らの出店が並び、訪れた人たちは農畜産物加工品や工芸品などを買い求めていました。
祭りではじゃんけんの勝敗で卵をもらったり、サイコロの出た目の数だけバナナがもらえるイベントも開催。午後には降っていた雨もやみ、約500人が舞踊ショーを楽しむなど、大いににぎわいを見せました。

身の回りの自然を再発見

ネイチャーゲームを体験

いつも見ている公園の木に色づいたコブシの実を発見しました
川崎公民館が主催する川の楽校「千厩川周辺探検&ネイチャーゲーム」は9月6日、千石河川公園で行われました。参加した12人は、自然観察指導員の千田典文さんから指導を受け、フィールドビンゴカードを使って公園の周りにある木の実やクモの巣、「ちくちくするもの」「いい匂いがするもの」などカードに記されたものを探し当て、自然とふれあいながらネイチャーゲームを楽しみました。
薄衣小5年の鈴木愛理紗さんと吉田玲実さんは、「コブシの実やトカゲ、ハチの巣を初めて見ました」と身近な自然のなかでの再発見にわくわくした様子でした。

同じ空の下で感動を共有

千厩で野外ライブを開催

松本哲也さん(右)の登場で最高潮に達したライブイベント
千厩新町振興会が主催するJaJa馬ミュージックフェスティバルinせんまやは9月13日、まちの駅「JaJa馬プラザ」前駐車場などで行われ、来場者はロック、ポップスなどさまざまなバンドの野外ライブに聴き入りました。
ライブは午後4時に開会し、県内外のアマチュア12グループとゲストの3グループが、二つの会場で時に熱く、時に切ないオリジナル曲などを演奏。最後に登場した岩手を拠点に活動する松本哲也さんは「I wish…」など7曲を熱唱し会場を沸かせました。同フェスティバルは市の地域おこし事業の助成を受け、せんまや夜市、初開催の荷車市と同時に行われたものです。

美しいハーモニーの競演

コーラス両磐フェス開催

開幕を飾った「いつくしコーラス」の皆さん
第22回コーラス両磐フェスティバル(両磐地区芸術文化団体協議会主催)は9月7日、一関文化センター大ホールで催されました。初々しい子どもたちからおそろいのコスチュームも華やかなベテランまで、年齢も人数もさまざまな両磐地区の32団体、約460人が出演。各グループは、クラシックはもとより懐かしい童謡や唱歌、流行の歌謡曲やアニメソングなど、このステージを目指して練習を重ねてきたバラエティー豊かな曲目をピアノ伴奏やアカペラで堂々と披露し、大ホールは美しいハーモニーで満たされました。

汗を流して歴史を感じる

内野小児童がたたら製鉄
溶鉱炉を取り壊すと、真っ赤な鉄の塊が現れました

大東町の内野小学校(関村昭子校長)の3年生以上の児童16人は8月29日、大原の砂鉄川たたら製鉄学習館で、地域に伝わるたたら製鉄を体験しました。砂鉄と燃料の木炭に恵まれていることから明治初期までたたら製鉄が盛んだった内野地区。製鉄体験は同館を運営する「ホッパの会」の協力を得て平成10年から続く恒例行事です。児童らは、汗だくになりながら砂鉄川で採取した32キロの砂鉄を赤々と炎が立ち上る溶鉱炉へ木炭と交互に投入。約6時間後、炉を取り壊し、真っ赤に焼けた大きな鉄の塊を取り出すと、大きな歓声が上がりました。

渓谷に響く幻想的な音色

秋の猊鼻渓でコンサート

かがり火がともされた舟の上で揚琴などが奏でられました
初秋の訪れを告げる舟上十六夜コンサートは9月10、11の二日間、猊鼻渓で行われ、県内外から多くの聴衆が訪れました。中国古来の打弦楽器である揚琴の二重奏と中近東の打楽器ダラブッカを交えた演奏が「アジア伝説 大地の恵」と題して行われました。出演者は揚琴奏者の張林さん、打楽器奏者の足本美代子さんの二人。中国のおめでたい席で演奏されるという「喜洋洋」ではじまり、「荒城の月」「砂山」など9曲のほか、アンコールでは「北上夜曲」が奏でられました。訪れた人々は、満天の星空の下、渓谷を静かに進む舟の上で奏でられる揚琴の優しい音色に酔いしれました。

(広報いちのせき平成20年10月1日号)