8世帯の避難勧告を解除
― 11月30日、祭畤大橋仮設道路完成などにより ―

市野々原から祭畤への通行が可能となった仮設道路。11月30日正午の開通時には早速多くの車が通行しました

市野々原・真湯間通行可能に

市は11月30日正午、国道342号厳美町字市野々原地内から同字祭畤地内への祭畤大橋仮設道路開通などに伴い、避難勧告を継続していた11世帯36人のうち市野々原地内1世帯4人と祭畤地内の7世帯18人、計8世帯22人の避難勧告を解除しました。
同国道を管理する県南広域振興局一関総合支局により工事が進められてきた同仮設道路は、仮橋(橋長約94メートル、幅6メートル)とその取り付け道路(幅5メートル)を合わせ、延長約558メートル。8月21日に着手し、関係者の懸命の努力により3カ月余りという短期間で完成しました。併せて祭畤地内の国道の補修も進められ、これらにより、市野々原地内から真湯ゲートまでの約4.3キロが通行可能となりました。
市は、関係機関と連携して電気、ガス、水道のライフラインの復旧と安全確認などを行い、すべての供給が可能となりました。また、避難勧告の解除に併せて、市野々原・祭畤地内で災害時などの緊急情報などを伝達する行政情報提供システムの整備を行うとともに、祭畤地内でテレビが視聴できるよう工事を進めました。

避難所は復興支援住宅に改修

残る厳美町字市野々原地内の2世帯12人と同字○(木偏に爪)木立地内の1世帯2人、計3世帯14人については、土砂災害危険個所調査で危険と判断され治山工事が完了していないことなどから、避難勧告を継続します。市では、これらの方々が1日でも早く元の生活に戻ることができるよう、関係機関と連携しながら、復旧・復興対策を今後も推進していくこととしています。
このうち厳美公民館山谷分館で避難生活を送っていた2世帯は、今後も同分館での生活を希望したことから、市は、分館の西側に新たにそれぞれ独立した風呂、トイレなどの設備を設置し、復興支援住宅として引き続き生活できるよう整備することとしました。また、これまで避難者の共用スペースとなっていた部屋などについては、本来の公民館として地区住民が活用できるようにすることとしました。

県・市が連携し情報提供・相談

県南広域振興局一関総合支局と市は、地震による被害の復旧状況などの情報提供や相談などについて、▽相談窓口の一本化▽合同による住民説明会の開催▽被災地域などへの「災害警戒本部だより」や「災害復旧かわら版」の配布▽「相談カード」の避難者などへの配布―などにより、きめ細かな情報提供と相談対応などへの取り組みを進めてきました。今後とも連携し対応に当たっていくこととしています。

義援金2次配分を決定

当市には11月21日現在、3210件、1億854万987円の義援金をお寄せいただいています。県から配分されたものと合わせて、総額は4億4114万5455円となっています。
市は11月26日、2次配分に関して災害義援金配分委員会に諮り、その結果を受けて、▽人的被害および住家被害に対する見舞金や離職者見舞金などの市配分単価を、8月に決定した一次配分の2倍(死亡・全壊150万円→300万円、など)に増額▽新たに墓石倒壊復旧見舞金、農産物等被害見舞金、元気っ子・本寺っ子支援交付金などに支給▽7月24日発生の岩手県沿岸北部を震源とする地震の被災者に対して見舞金を支給―することについて決定しました。
これにより、現在までに配分を決定した義援金の額は約2億5688万8000円となりました。残額(1億8425万7455円)については、今後長期間に及ぶことが予想される復興支援活動に活用していくこととしています。

祭畤地内公共施設の状況についてお知らせします

まつるべスノーランド 雪遊び一部利用(12/23~)のご案内

まつるべスノーランドは、地震被害により運営できない状況にありますが、南ゲレンデの一部緩斜面については、子供のソリ遊びなどに開放します。また、ロープトウは利用可能です。
家族などでの雪遊び程度の利用となり、入浴や食堂の利用ができないことをあらかじめご了承ください。
◇利用可能日…12月23日(火)~21年1月18日(日)※12月31日、1月1日は休み。その後3月22日(日)までは月曜(祝日の場合は翌日)休み
◇利用可能時間…10時~15時
◇利用方法…南ゲレンデの緩斜面を開放しますので、自由にご利用ください。ロープトウは、職員の指示に従ってご利用願います。※地割れや地滑りなどがあった南ゲレンデ上部と北ゲレンデは立ち入り禁止とし、圧雪も行いませんので利用できません。
◇その他…団体利用はあらかじめご連絡ください。利用期間や時間は積雪状況や天候などで変更となる場合があります。自由開放ですので、児童生徒の安全は保護者の責任で確保願います。
◎問い合わせ先…教育委員会生涯学習文化課 電話0191-25-6594

真湯山荘・真湯コテージ

真湯山荘は、地震被害が甚大であったことなどから、施設そのものを見直すことを検討中です。また、真湯コテージ(貸別荘タイプの宿泊施設)については、来春の営業再開を目指して取り組んでいます。再開のめどが立ち次第、広報などを通じてお知らせします。
◎問い合わせ先…本庁観光戦略推進本部事務局、農地林務課

(広報いちのせき平成20年12月15日号)