伝統の食文化を見直す機になった「日本一のもちつき大会」参加型の祭りとして継続させたい

千葉祐紀さん

花泉まつり実行委員会委員長を務めている
千葉祐紀さん

「日本一のもちつき大会」スタート時、祭りの運営に奔走。

一関商工会議所花泉地域運営協議会会長。

㈱ちわく代表取締役社長。

花泉町涌津。54歳

泉町の夏を代表するイベント、「日本一のもちつき大会」。平成2年、商工会青年部の呼びかけでスタートしました。当時青年部副部長だった千葉祐紀さん。他の役員とともに集落や企業へ参加を呼びかけたところ、「“夏のもちは犬も食わない”といわれたもの」と当時を振り返ります。話し合う中で熱意が通じ、45組の臼ときねが集まり、約1トンのもちつきが実現しました。
学卒業後、家業の家具販売に従事。夜は青年部の仲間たちと、地域の将来や商業のあり方について語り合いました。何かにぎやかな祭りがあればと商店街での流しソーメン、綱引き大会などを企画したものの継続する決め手に欠けていました。「地域で誇れるものは何かと考え、出てきたアイデアが“もち”だった」と語ります。
関地方では官民挙げてもち文化を生かしたまちづくりが進んでいますが、「日本一のもちつき大会がこの地方のもち文化を見直す契機になった」と自負。もちつき大会へのテレビ取材が話題を呼び、その後の出前もちつき隊の結成、飲食店でのもちの提供につながりました。
年から花泉夏まつりの舵取り役、実行委員長に就任。「継続してきたことは大きな力。これからも“つく”“食べる”参加型の祭りとして続けていきたい」と力を込めます。8月9日催される20回大会に向け「これまで天気に恵まれてきた。今まで以上に盛り上がれば」と青空を祈ります。

(広報いちのせき 平成21年7月15日号)