秋の叙勲

平成21年秋の叙勲が発表され、長年それぞれの分野で、その進展に尽くされた功績により、市内からは4人が栄誉に輝かれました。

旭日双光章

宇部貞宏さん

宇部貞宏さん(72)

字沢

建設業振興功労 県建設業協会副会長

九戸郡野田村出身。高校卒業後、一関市内の建設会社に勤務。昭和52年独立し建設会社を設立。商号変更し宇部建設代表取締役に就任。平成11年から県建設業協会一関支部長。同18年から同協会副会長。同19年から一関商工会議所会頭として、建設業の振興、地域経済の発展に尽くされています。
「岩手・宮城内陸地震での応急復旧対応は土木屋冥利。各社の協力に感謝している。今後とも精進し、建設産業の発展に尽力したい」と語られました。

瑞宝双光章

髙橋清人さん

髙橋清人さん(80)

大東町摺沢

学校保健功労 学校薬剤師

大東町摺沢出身。岩手医大薬局勤務を経て、昭和30年摺沢に高橋薬局を開業。同36年から旧天狗田小学校など大東町内の小・中・高校の学校薬剤師を務め、専門的立場から指導・助言を行い、学校保健事業の円滑な実施に努力されています。「児童生徒のため、環境測定や理科実験用の劇薬物管理指導などが主な仕事。健康なので続けることができた。若い人は多くいるが勤務薬剤師で両方できる人がいないので、もう少し頑張りたい」と語られました。

瑞宝単光章

小野寺博人さん

小野寺博人さん(80)

字台町

鉄道業務功労 元国鉄職員

一関市新大町出身。昭和22年、一ノ関車掌区車掌を振り出しに北上車掌区助役、陸中門崎駅長、盛岡車掌区新幹線担当助役、陸中山田駅長など歴任。同60年4月盛駅長で退職するまで、通算38年間の大半を旅客営業部門で活躍されました。「盛駅長の時は、大船渡高校の甲子園出場で、大阪直行の臨時列車を仕立てて応援に駆けつけた。350人で大いに盛り上がりうれしかった。皆さんのおかげさまで38年間勤めることができた」と語られました。

瑞宝単光章

加賀美力男さん

加賀美力男さん(82)

川崎町薄衣

消防功労 元川崎村消防団副団長

川崎町薄衣出身。昭和23年、薄衣村消防団員となり、同60年3月川崎村消防団副団長で退団するまで37年間にわたり地域防災活動に尽くされました。
特にも水害常襲地にあって、豪雨にうたれ、濁流の中で人命救助や家財の流失防止などにあたられました。「水害の時、電話交換所が浸水しないよう、徹夜をしながら2日がかりで土のうを積んだのが、一番大変だった。家族の理解と協力がありできたこと。本当にありがたかった」と語られました。

 

 危険業務従事者叙勲
危険性の高い業務に長年尽力した人に対する叙勲が発表され、市内からは3人が栄誉に輝かれました。

瑞宝双光章

川端力さん

川端力さん(71)
赤荻字荻野

警察功労 元青森県警視

青森県出身。昭和32年青森県警察官となり、長く暴力団犯罪捜査に従事。本部捜査二課暴力特捜係長、暴力団対策課係長などを経て鯵ヶ沢署刑事生活安全課長を務め、社会秩序の確保に尽力されました。ついのすみかは一関とのことで、受章は「暴力団対立抗争拳銃発砲事案や連合賭博摘発事案など緊迫した現場も度々あったが、無事勤めたので、ご褒美と思っています」と語られました。

瑞宝双光章

干泥善嗣さん

干泥善嗣さん(72)

関が丘

警察功労 元県警視正

大東町曽慶出身。昭和34年警視庁警察官となり、淀橋警察署に勤務。昭和42年岩手県警に異動。交通機動隊長、遠野警察署長、本部交通部参事官兼運転免許課長、釜石警察署長を歴任。特に交通企画部門に精通し交通安全対策に尽くされ、退職後も交通安全協会で活躍されました。「先輩、同僚に恵まれ勤めることができた。特に19年間単身赴任したので、家族に感謝しています」と語られました。

瑞宝双光章

高橋健さん

高橋健さん(73)
山目字立沢

警察功労 元県警部

花巻市大迫町出身。昭和32年岩手県警察官となり、岩泉警察署に勤務。盛岡警察署などを経て遠野警察署、花巻警察署、一関警察署で警務管理係長を務められました。特にも、昭和46年の全日空機雫石衝突事故では、昼夜を分かたず事故現場への交通確保に尽くされるなど、26年間にわたり交通部門で活躍されました。「上司の皆さんに助けられ勤めることができました」と語られました。

 国土交通大臣表彰

受賞を報告した小野寺さん(中央)

小野寺正記さん(68)=室根町折壁=は、タクシー事業振興により国土交通大臣表彰を受賞。11月13日、市役所を訪れ、勝部市長に報告しました。「地域の皆さんに助けられての受賞。これに恥じないよう精一杯頑張りたい」と語りました。勝部市長は「地域のため一生懸命努力されてきた結果。おめでとうございます」と祝福しました。
小野寺さんは昭和41年、2台のタクシーで会社を立ち上げ、これまで43年間無事故を続けています。同60年から、旧室根村営バス(現在は一関市営室根バス)の運転業務を受託。これまで1日も休まず同町折壁と同町津谷川の宮城県境の間29.4キロメートルで1日5往復半の運行を続けています。


(広報いちのせき 平成21年12月1日号)