iな人
まずは地域で、それから周りに
自分たちのペースで米粉のおやつを広めていきたい
小山麗子さん
日本人の主食である米。 その消費量が年々減っている中、これまで小麦粉で作られていた製品への米粉活用が注目されています。 平成19年3月に設立された農事組合法人おくたま農産(組合員数339人)は、基盤整備区域内の9割以上を利用権設定し、水田174ヘクタールを耕作。 同法人は加工素材としての米に着目し、市の地域おこし事業の助成を受けて米粉活用プロジェクトに取り組んでいます。 加工販売部員が試作したパンや菓子を地域住民や農業関係者らが試食を重ね、将来の商品化を目指しています。 「多くを輸入に頼る小麦粉と違い、米ならば自給できるし、小麦アレルギーの人でも安心して食べられる。何より、おやつやパンがおいしくできる」と素材としての米粉の可能性に魅せられた、加工販売部長の小山麗子さん。 がんづき、シフォンケーキ、ロールパンなどのレシピは部員が持ち寄り試作して改良。 「試作はコミュニケーション。商品化は目指すけれど、急がない。この機会に、地域で食に関する技の継承を行っていきたい」と自分たちのペースを大切にします。 「米粉のおやつをまず地域の子供たちや高齢者に食べてほしい」と小山さん。 結婚以来、子供のためのおやつ作りに始まり、おいしくて安全な食を求めて取り組んできました。身近なことを大切にして、徐々に周りに広がることを期待する―小山さんは、仲間の女性たちとゆっくり、着実に進もうとしています。 |
(広報いちのせき 平成22年4月15日号)