いい食と生活環境は生きる基本 この地に住む人にこそ 地元のいいものを食べてほしい

地産地消の仕事人、前田眞さん

「地産地消の仕事人」に選ばれた

前田眞さん

平成3年、農地を購入し東山町に移住。

リンゴ園1.2haを経営。

協同組合産直センターひがしやま理事長。

兵庫県出身。

東山町田河津。

60歳


今や定着した感のある「地産地消」という言葉。

地域で生産されたものを地域で消費するというこの取り組みにはさまざまな形態がありますが、代表的なのが「産直」です。

9月、農林水産省が全国から42人選定した第3回「地産地消の仕事人」に、前田眞さんが県内から唯一選ばれました。

林学を学んでいた学生時代から、「生きるためには農林業が基本」と就業のための農林地を探していたという前田さん。

さまざまな仕事を経験する中、自然環境調査の仕事では国内各地、時には外国に赴くこともありました。

ボルネオ島の熱帯雨林に滞在した経験から「人はお金だけでは暮らせない。ある程度の広さの土地と水さえあれば生きていける」と実感。

岩手県に絞って土地を探し、平成3年、東山町田河津に移り住みました。

「いい食と生活環境は生きる基本」が信条の前田さん。

「いいものは市場を通して遠くに売られてしまい、地元では食べられない。しかし生産地の地元でこそ、いいものを普通の値段で食べてほしい」との思いから、産直センターひがしやま「季節館」で地産地消の仕組みづくりに奔走。

直営の加工施設を開設し、地元農家が生産した小豆やもち米を材料にしたまんじゅうやもち加工品は、主力商品に成長しました。

最近では大東学校給食センターに納品する5農家団体の事務局として、子供たちに地場産農産物を食べてもらえるようにと尽力しています。

(広報いちのせき 平成22年11月15日号)