現時点での被害額約53億円/3市町で合同支援本部設置

本市における被害の概況

被害の概況

本市の被害は商工業の各事業所など商工・観光関係施設、道路など土木施設、学校や体育施設など教育施設を中心に約53億円(調査率約65パーセント、3月29日現在)となっています。
内訳は、下記のとおりです。

  • 主な被害内訳(3月29日現在)

分野 調査率 被害額 主な内容
住家など 調査開始直後のため未集計
農地・農業用施設・林業 75% 8億704万円 農地94カ所、ため池・水路など219カ所、農業施設64カ所
農作物 58% 7883万円 豚300頭、鶏約52万羽、生乳535トン
土木施設 75% 12億1701万円 河川24カ所、道路922カ所、橋梁1カ所
学校・社会教育 80% 8億4059万円 学校教育施設66カ所、社会教育施設34カ所、体育施設38カ所
社会福祉 80% 4928万円 老人福祉施設13カ所、保育園13カ所
都市施設など 99% 5億1364万円 上水道104カ所、簡易水道32カ所、下水道54カ所
商工・観光関係 73% 15億2560万円 商業152事業所、工業180事業所
その他 79% 3億1129万円 公営住宅、消防施設ほか

道路の状況

4月4日現在で市道28カ所、県道1カ所、国道2カ所が通行止めとなっています。

公共交通機関の状況

鉄道は、大船渡線一ノ関気仙沼間が4月1日から通常運行。
東北本線一ノ関小牛田間は4月中旬に運転再開の見込み。
東北新幹線は4月下旬の全線開通が見込まれています。
路線バスは、岩手県交通、なの花バス、市営バスの大東、千厩、室根、川崎ともに通常運行しています。

沿岸被災地への支援

支援本部の設置

市は陸前高田市、宮城県気仙沼市など沿岸被災地への支援を本市、平泉町、藤沢町が合同で行っていこうと3月30日、勝部市長を本部長とする合同支援本部を設置。
本市6人(専従職員4人を含む)、平泉町と藤沢町から各一人の8人が事務局職員として配置されました。
被災地の情報を収集しながら職員の派遣、災害応急対策の実施、避難者の受け入れなどを行っていきます。

人的支援

市消防本部からは3月26日から4月4日までに、延べ44人が陸前高田市での救急活動などに従事しました。
このほか市は、事務職員を陸前高田市、気仙沼市に毎日派遣して連絡調整を行っているのをはじめ、保健師の派遣、給水活動、バス巡回活動、入浴サービスなどの支援をしています。

避難所

4月4日現在、山目公民館、瑞泉閣、かみくらで市内を含め気仙沼市、陸前高田市などから81人が避難しています。

雇用促進住宅の提供

被災者に対し、雇用促進住宅を提供しています。
3月20日から一次募集を行い、100世帯が既に入居。
4月4日からは二次募集を行いました。

情報発信

陸前高田市は現在、ホームページを通じた情報発信が行えないことから、本市が代わってホームページやブログで情報発信を行っています。
また、気仙沼市が発行する市民・避難所向けのお知らせも、市ホームページに掲載しています。

市民による支援

沿岸被災地に隣接し、交流の深い本市。
市民レベルの支援の輪が大きく広がっています。
社会福祉協議会や各支所に多くの支援物資が寄せられ、各被災地に届けられました。
また、自治会や学校などさまざまな主体でのボランティアも行われています。
※この内容は、3月26日以降の状況です。

4月1日から一ノ関気仙沼間で運行が再開されたJR大船渡線

4月1日から一ノ関気仙沼間で運行が再開されたJR大船渡線

市道の応急復旧工事が盛んに行われています

 

市道の応急復旧工事が盛んに行われています

陸前高田市からの避難者が温泉施設に入居

 

陸前高田市からの避難者が温泉施設に入居

平泉町長とともに陸前高田市に車両を届けた勝部市長

平泉町長とともに陸前高田市に車両を届けた勝部市長

市民からも救援物資が続々と集まりました

市民からも救援物資が続々と集まりました

(広報いちのせき 平成23年4月15日号)