旧東北砕石工場(国登録有形文化財)

産業近代化遺産として国の登録有形文化財に指定されている旧東北砕石工場
産業近代化遺産として国の登録有形文化財に指定されている旧東北砕石工場

東北砕石工場は、地元で豊富に埋蔵する地下資源の石灰岩を活用し、土壌の改良に必要な石灰肥料を製造する工場として、大正13年に創業されました。

工場建物は、木造・鉄骨複合構造で、トラス組みの小屋組みに片流れの屋根をかけた簡素な造りとなっています。
拡張、改修などは行われているものの、形状全体としてはほぼ当時のままの形として残されており、当時の建設形態を知る上においても貴重なものです。

また、東北砕石工場は宮沢賢治が技師になり深く関わりをもったことでも知られることとなりました。
宮沢賢治は、農民に勧めていた石灰肥料を生産する工場であることと、工場主の鈴木東蔵が農村振興に対して大変な見識と情熱を有している人物であることに共鳴し、鈴木東蔵の要請に応えて昭和6年2月東北砕石工場技師となり、石灰肥料の普及とその販路拡大に努めました。

工場は昭和53年操業を止め閉鎖されましたが、宮沢賢治に関わりのある工場であることから工場建物施設の保存活用を願い、平成6年東山町に寄附されました。
東山町では、施設を一般公開するための保存整備を行いながら、周辺一体を整備して「石と賢治のミュージアム」として平成11年に開館。
東北砕石工場技師時代の宮沢賢治を体感しながら学べる場所としています。

旧東北砕石工場は、平成8年、産業近代化遺産として石灰産業分野では全国第一号の国の「登録有形文化財」になりました。

問い合わせ先

石と賢治のミュージアム、電話0191-47-3655

一関市博物館案内

企画展ことばの海
「言海」誕生120周年―国語学者 大槻文彦の足跡―

わが国初の近代的国語辞書「言海」が誕生してから今年で120年を迎えます。
「言海」は、一般に使われる日本語を対象として、国語辞書が備える要件を明示し五十音配列で編さんされました。
後に続く辞書の多くは、「言海」を手本に作られました。
本展は、大槻文彦の国語学者としての業績を新たな資料を基に紹介します。

■期間…9月11日(日)まで

館長講座
(2)伊達政宗の生涯と書状(2)
(3)戦国時代の伊達氏の花押

■日時…(2)9月18日(3)10月30日いずれも(日)13時30分~15時※参加無料
■定員…各50人
■講師…当館館長 大石直正※申し込み必要

グラス・ペインティング(ガラス絵)に挑戦

■日時…10月9日(日)・10日(月)(祝)いずれも【午前の部】9時~12時【午後の部】13時~16時
■対象・定員…小学3年生以上(付添いの保護者も参加ください)・各15人
■参加料…一人につき300円※申し込み必要。開始時刻までに受け付けを済ませてください。

(広報いちのせき 平成23年9月1日号)