女子ソフトボール日本代表チームが第13回世界女子ソフトボール選手権大会で見事優勝。
チームの一員として活躍した千厩町出身の藤野遥香さん(28)が2人目の市民栄誉賞を受賞した。
また、藤野さんや同賞第1号の藤原麻起子さんに続けと、この夏、将来のJAPANを目指す小中学生も大活躍。県大会で上位を独占し、東北大会や全国大会で旋風を巻き起こした。ソフトボールは一関の誇り。
熱く燃えた2012年夏を追った。

一関市民栄誉賞受賞藤野遥香さん
世界女子ソフトボール選手権大会優勝
一関市民栄誉賞受賞
藤野遥香さん
(トヨタ自動車千厩町出身)

勲章 金メダル

日の丸背負い42年ぶりの「金」
藤野遥香さんに市民栄誉賞が贈られる

日本国内にとどまらず、世界で活躍する、一関が生んだ名選手。
それが藤野遥香さんだ。

03年高校ソフトボールの名門埼玉・星野高卒業後、トヨタ自動車に入社。女子ソフトボール部で外野手として活躍。
07~09年はキャプテンを務めた。
10・11年は日本リーグ1部で優勝。
入社10年目の今年は「自分が3連覇を決める一本を打ちたい」と世界の頂点に立ってもなお、どん欲だ。
 
昨年、日本代表に選ばれ、今年7月13日から22日まで、カナダ・ホワイトホースで開かれた「第13回世界女子ソフトボール選手権大会」に出場。
日本は世界の強豪国を撃破して42年ぶりに金メダルを獲得した。
大舞台での活躍に国中が沸いた。
 
藤野さんが届けた「世界一」のビッグニュースは、多くの市民に夢と希望と感動を与えた。
その功績に対し、市から「一関市民栄誉賞」が贈られた。
表彰式は8月6日、千厩町のマリアージュで行われ、地域住民、関係者らが古里が生んだゴールドメダリストを祝福した。
 
勝部修市長は「世界で活躍した選手に市民栄誉賞を贈ることができてうれしい。
遥香さんは子供たちの憧れであり、目標でもある」と話し、記念のクリスタルのトロフィーを手渡した。
藤野さんは「小・中時代の基礎がなければ今の私はない。
強く、温かく育ててくれた古里に、今度は私が恩返しがしたい」と感謝した。
 
式の後は「藤野遥香選手の活躍を称える会」(代表発起人千葉幸男市ソフトボール協会長)が行われ、世界選手権での活躍を称えるとともに、今後ますますの飛躍を期待してエールを送った。
 
市民栄誉賞は、第12回の同大会で準優勝した藤原麻起子さんに続く2人目の受賞。
式には藤原さんも駆け付けた。

一関市民栄誉賞受賞 式 藤野さん藤原さん 

女子ソフトボール日本代表が世界一
藤野遥香選手が「金」に貢献

7月13日から22日まで、カナダのホワイトホースで行われた「第13回世界女子ソフトボール選手権大会」で日本は、予選リーグを1位通過。
決勝で宿敵アメリカを延長10回の末、2対1で破り、優勝を果たした。
同大会の優勝は42年ぶり2度目。
 
藤野選手は、11試合中9試合に出場。
打率3割4厘(23打数7安打)を記録するなど勝負強い打撃でチームの優勝に大きく貢献した。

藤野選手の力強いスイング 金メダルに輝いた日本代表選手
左_ 藤野選手の力強いスイング/右_ 金メダルに輝いた日本代表選手(写真提供(財)日本ソフトボール協会)

<予選リーグ・セクションB>
第1戦 ○3-1オーストラリア
第2戦 ○7-0ニュージーランド 
第3戦 ○6-2カナダ
第4戦 ○1-0台湾
第5戦 ○6-3イタリア
第6戦 ○7-0イギリス
第7戦 ○9-0メキシコ
勝数7 敗数0 得点39 失点6 順位1
<決勝トーナメント>
予選B1位vs 予選A2位戦 ○1-0中国
セミファイナル ●1-3アメリカ
ブロンズメダルゲーム ○2-0オーストラリア
ゴールドメダルゲーム ○2-1アメリカ

藤野遥香さん
藤野遥香 ふじの・はるか

PROFILE

1984年千厩町千厩生まれ。
97年清田小卒、千厩中入学。
2000年千厩中卒、星野高(埼玉)入学。
03年星野高卒、トヨタ自動車入社。
背番号「19」、外野手。
右投右打。
身長162センチ。
28歳 

広報いちのせき「I-style」9月1日号