不屈の精神で困難を乗り越え
努力を重ねて夢をつかんだ
注目のアスリートを紹介

世界の壁は高い。
それでも誇りを持って努力を重ねるだけ

皆川円さん・阿部優樹さん
右:皆川円さん(一関二高2年)花泉町永井
左:阿部優樹さん(一関高専1年)幸町

技術を競うダンススポーツは芸術系の競技スポーツ。
社交ダンスとは違う。

日本ダンススポーツ連盟が主催する「全日本選手権ユース・ラテン部門」で阿部優樹(ゆうき)さん(一関高専1年)・皆川円(まどか)さん(一関二高2年)ペアが見事な演技で優勝。
7月に中国で開かれる世界選手権大会の出場権を獲得した。

昨年2月にペアを組んだ二人の持ち味は「ベーシックタイミングの良さから来るスピード」。
正確でキレのあるステップを踏む阿部さんとパワフルで躍動感あふれる演技の皆川さん。
対称的な二人が調和すると華やかで美しい。

3年連続で世界選手権の切符を手にした皆川さんは、日本を代表するアスリートだ。
2011年に初めて臨んだ世界は、ヨーロッパのチェコが舞台。世界のレベルを思い知らされた。

「緊張した。言葉も通じない。全力を出し切った。それでも及ばない。世界との差を感じた」と振り返る。

両親の勧めで小4から始めた阿部さんは、独自の世界を創り出す。
東日本大震災で壊滅的な被害を受けた沿岸被災地を目の当たりにして「信じられない光景に恐怖を覚えた。いつかは、この気持ちを表現したい」と表現力に磨きを掛ける。

二人の活躍はユースの部にとどまらず、「アダルト」でも国内9位にランクする。

指導する吉田勉(つとむ)さん・一子(かずこ)さん夫妻は、03年から3年連続で世界選手権に出場した経歴を持つJDSF公認指導員。
花泉町出身の一子さんは「チーム一丸となって岩手・一関から世界へ挑戦する」と力を込める。

二人は「世界の壁は高い。それでも、誇りを持って努力を重ねるだけ」と前を見る。
日の丸を背負い、最高のパフォーマンスで世界と渡り合う日は、そう遠くない。

2012年の主な大会成績
  • 全日本選手権ユースラテン優勝(7月22日)
  • JDSF第7回オールジャパンジュニアダンススポーツカップ2012in茨城ユースラテン優勝(8月12日)
  • 第32回三笠宮杯全日本ダンススポーツ選手権三笠宮杯ラテン10位(10月30日)
  • 第20回都道府県対抗全国ダンススポーツ大会in岐阜個人ラテンA級 文部科学大臣賞(11月4日)

(全て公益社団法人日本ダンススポーツ連盟主催)

ボディーアート一関スポーツ少年団

ボディーアート一関スポーツ少年団
6歳から高校生まで16人が在籍。
千葉海都さん(北松園中2年)・琳花さん(同3年)ペアなど市内外から全国で活躍する選手が多数所属。
無限の可能性を秘めた未来のアスリートたちをサポートする
問い合わせ先:同事務局(吉田)電話090‐2886‐9045

広報いちのせき「I-style」1月1日号