大人の門出

20年間の感謝の気持ちと、新たな志を胸に大人の仲間入りをした新成人たち。
彼らの未来は多くの可能性と希望に満ちている。
1会場のユードームには千人を超す新成人が集結

二十歳の節目「成人式」

その人物を地域社会が一個の成人として認める通過儀礼―それが成人式。

雲の合い間から太陽が控えめに顔を出した1月13日、「平成25年一関市成人式」が一関市総合体育館「ユードーム」で開かれた。
会場には、昼過ぎから紋付きはかまの男性や振袖の女性など、晴れ着をまとった新成人が続々と集合。
友人との再会を喜んだり、晴れ姿を撮影したり、笑顔があふれた。

午後1時30分から行われた式には、対象者(本市在住または本市出身の平成4年4月2日~5年4月1日生まれの人)1335人のうち1094人が出席。
出席率は81.95%だった。
また、子の門出を祝福する家族も大勢駆け付けた。

式辞に立った勝部修市長は「笑顔は相手に伝わります。相手を元気にします。周囲を明るくします。地域を元気にする笑顔とありがとうの感謝の気持ちを忘れず、大事な青春の日々を送ってください」と述べた。

新成人代表の阿部龍一さん(花泉町花泉)は「感謝の気持ちは伝えきれません。人との絆を大切に、努力を惜しまず歩み続けます」と大人の門出に誓った。

自ら主催する「記念行事」

式典終了後は、成人式企画実行委員会(加賀善裕委員長)が主催する記念行事が行われた。
実行委員会を設けて実施する記念行事は今回で4度目。
本年度は、各地域から集まった20人の委員が昨夏から15回にわたって会議を開き、準備を進めてきた。

テーマは「ありがとうの想いをカタチに」。

今日があるのは、これまで支えてくれた家族、仲間やお世話になった人たちのおかげである。
会場では、新成人や家族がつづった感謝の手紙が朗読されたほか、参加者全員にメッセージカードが配られ、それぞれ大切な人に感謝の気持ちをしたためた。

地域に若者の「チカラ」を

今年、全国で成人を迎えた人は122万人。
彼らが生まれた20年前(1994年)と比べると約77万人が減少、総人口に占める割合は1%を割り込んだ。

昨今、日本では成人年齢を20歳から18歳に引き下げることが社会的に議論されている。
07年5月に制定(10年5月に施行)された国民投票法で「投票権は18歳以上」と定められたことに起因するもので、世界規模で見ても、成人年齢を18歳に定めている国が多いことも影響している。
これらは、大人としての責任や自覚を持った若者の力が求められているともいえる。

まちづくりには、新しい発想、積極果敢な行動力、そしてエネルギーとバイタリティーが必要だ。
一関の明日を担う世代が自らまちづくりに参加し、行動してこそ、希望ある未来は開かれる。

感謝の気持ちと新たな志を胸に大人の仲間入りを果たした新成人たち。
彼らの笑顔は街中に広がって、たくさんの元気を生みだすに違いない。

2新成人を代表してあいさつする阿部龍一さん3勝部修市長は新成人にエールを送った4メッセージカードに感謝の思いをつづる新成人
5客席からわが子の門出を見守る家族6記念品の目録が鈴木功教育委員長から大内美咲さん
7成人式の歌「そんな気がするんだ」を合唱8会場に設置された寄せ書きコーナー
9色とりどりの晴れ着をまとった新成人10色とりどりの晴れ着をまとった新成人11記念行事で手紙を朗読した
1_会場のユードームには千人を超す新成人が集結
2_新成人を代表してあいさつする阿部龍一さん
3_式辞に立った勝部修市長は新成人にエールを送った
4_メッセージカードに感謝の思いをつづる新成人
5_客席からわが子の門出を見守る家族
6_記念品の目録が鈴木功教育委員長から大内美咲さん(東山町長坂)に。記念品は、はんこ付きボールペンとオリジナルエコバッグ
7_成人式の歌「そんな気がするんだ」を合唱
8_ 会場に設置された寄せ書きコーナー
9、10_色とりどりの晴れ着をまとった新成人
11_記念行事で手紙を朗読した

広報いちのせき「I-Style」 平成25年2月1日号