一関市・大東大原水かけ祭り
願い込め駆けた、沸いた天下の奇祭

11.Feb 2013

4先頭を切る「旗切り」

冬の風物詩「一関市・大東大原水かけ祭り」(同保存会主催)は2月11日、大東町大原の商店街で開かれた。
1657(明暦3)年の江戸の大火を機に始まった祭りは、時代を越えて受け継がれ、今年で355年。
極寒の中、地元をはじめ県内外から集まった272人の裸男たちが、火防や厄除けを願い、清めの水を浴びて疾走した。

日が差したり、猛烈な吹雪になったりと変わりやすい天候の中、朝から仮装手踊り、八幡神社に奉納する大しめ縄奉納修祓式と行進、太鼓山車やみこし行進など伝統行事がにぎやかに繰り広げられた。
また、沿岸被災地(大船渡市、気仙沼市、南三陸町)の勇壮な演舞が震災復興を誓い、「天下の奇祭」を盛り上げた。

八幡神社で祈祷を済ませ、出発地点に集合した白木綿の腹巻きにわらじ姿の裸男たちは午後3時、花火と「旗切り」と呼ばれる出発の合図で一斉にスタート。
目抜き通りを駆け抜けた。
沿道で待ち構える住民は、バケツやたらいの「清め水」を力いっぱい浴びせ、祭りは最高潮に。

初めて参加した奥州市江刺区の銀行員金田貴光さん(40)は「今年は厄年。スタート直前の吹雪に何か感じるものがあり、清め水で厄を落とした気分。身も心も引き締まった」と語り、「寒さは厳しかったが、熱気がすごい」と天下の奇祭に驚いていた。
祭りの運営に協力した県立大東高校の菊地亮太君(1年)と熊谷智君(同)は、「駐車場係と水の掛け手を担当しました。冷たい水を掛けるのは申し訳ないと思いましたが、いざ、始まったら夢中で掛けていました」と話していました。

1仮装も見所の一つ2八幡神社で厄払いした厄女衆
3気勢を上げる裸男衆とせめぎ合う消防団員5伝統行事に彩りを添える太鼓山車
1_ 仮装も見所の一つ
2_ 八幡神社で厄払いした厄女衆
3_ 気勢を上げる裸男衆とせめぎ合う消防団員
4_ 先頭を切る「旗切り」。沿道から一斉に清め水を浴びる。その一瞬をカメラに納める写真愛好家も大勢訪れるのが祭りの特長
5_ 伝統行事に彩りを添える太鼓山車。寒風の中、掛け声と共にばちを握る手に力がみなぎる

2013すりさわyosakoiまつり
迫力の演舞で復興を後押し

27.Jan 2013

1熱気あふれる総踊りは大迫力

大東Yosakoi 恋・来い連「菅原組」(牧野茂太郎代表)が主催する「2013すりさわyosakoiまつり」は1月27日、大東コミュニティーセンター「室蓬ホール」で開かれた。

同まつりは、よさこいチームの交流とまちおこしを目的に2011年1月にスタート。
2回目の昨年は震災復興を目的に開催した。
今回も復興を願い、気仙沼市と陸前高田市の震災孤児を応援するために開催。
前回に引き続き会場には募金箱が設けられた。
同日は岩手、宮城、秋田3県のよさこいチームが集結。
大船渡市、気仙沼市や南三陸町などの沿岸被災地のチームも駆けつけ、22団体、約300人が出演した。

ステージは3月に閉校する地元摺沢小児童の演舞で開幕。
各チームが2回ずつ演舞を披露したほか、総踊りや旗の共演も行われた。
会場はパワフルな音楽とダイナミックな踊りで熱気に包まれた。

同町大原の佐藤トクさん(79)は「どの演舞も迫力満点。元気をもらった」とにっこり。
「菅原組」事務局の佐藤新治さん(57)は「まつりを通じ、被災した子供たちの応援を続けたい」と語り、「賛同してくれる仲間のおかげです」と感謝していた。

2各団体が披露する見事なパフォーマンスを撮影するyosakoiファン3各団体が披露する見事なパフォーマンスを撮影するyosakoiファン4迫力満点の演舞と表情豊かな踊り手に釘付けになる観客たち
1_ 熱気あふれる総踊りは大迫力
2,3_ 各団体が披露する見事なパフォーマンスを撮影するyosakoiファン
4_ 迫力満点の演舞と表情豊かな踊り手に釘付けになる観客たち

花泉中で平成24年度ソフトボール教室
プロの指導で世界を目指せ

26.Jan 2013

1斉藤春香さんから打撃の指導を受ける選手

市ソフトボール協会(千葉幸男会長)主催のソフトボール教室は、1月26日、花泉中学校体育館で開かれ、2008年北京五輪で金メダルに輝いた元ソフトボール日本代表監督斎藤春香さん(現・弘前市教育委員会)が小中高生に技術を指導した。

同教室は、昨年に引き続き2回目。
今年は市内の小中学校12校から約120人が参加。
一関一高と千厩高のソフトボール部員らが応援に駆け付けた。

講師の斉藤さんは、グローブやボールの持ち方に始まり、スローイングやバッティングなど基本的な技術を指導。
「子供たちはレベルが高く、飲み込みが早い。地域で一貫した取り組みが行われている成果だと思う」と感心の様子。
バッティングの指導を受けた栗原美優さん(花泉中2年)は「ボールを乗せるのがうまいと言われた。膝を落として遠くに飛ばせるよう頑張りたい」と瞳を輝かせた。

現在、県選抜選手17人のうち13人が市内の中学生。
4年後の岩手国体での活躍が期待されている。

2体全体を使ってキャッチボールをした3斉藤さんを囲んで熱心に説明を聞く選手たち4まずはボールに慣れることが基本
1_ 斉藤春香さんから打撃の指導を受ける選手
2_ 体全体を使ってキャッチボールをした
3_ 斉藤さんを囲んで熱心に説明を聞く選手たち
4_ まずはボールに慣れることが基本

広報いちのせき「I-Style」 平成25年3月1日号