栄養、運動、何よりも楽しんで 健康で元気な地域づくりを

三浦フミ子さん

一関市食生活推進員協議会の会長を務める三浦フミ子さん。
長年にわたる功績が認められ、「平成25年度栄養関係功労者厚生労働大臣表彰」を受けた。

「身が引き締まる思い。『自分たちの健康は自分たちの手で』をモットーに地道に続けてきた活動が評価されてうれしい。たくさんの人の支えがあっての受賞。関係者みんなで受けた賞です」とはにかむ。

食改(しょっかい)さんの呼び名で親しまれる食生活改善推進員。
この食改さんを束ねる組織が食生活改善推進員協議会だ。
フミ子さんが食改さんになったのは16年前。以来、「ボランティアは見返りを求めず、楽しんでやるもの」という信念で、さまざまな活動を展開してきた。
毎月19日を「食育の日」と定め、手軽にできる料理の「レシピ」を作製したり、「糖なしデー」を普及したり、生活習慣病予防を目的にしたアイデアあふれる取り組みで、減塩、減糖、野菜の摂取やバランス食の普及を訴えてきた。
ほかにも、児童生徒の食育事業、地域の栄養教室、公民館事業では調理指導を行っている。

「藤沢野焼祭」では、縄文食堂部を開設し、懐かしい郷土料理を提供。
祭りで得た益金は食育活動に還元するなど、奉仕の精神は16年前と変わらない。
24年度からは「ふれあい一皿運動」を展開して、一人暮らしの高齢者の見守りや元気づくりにも貢献している。

「健康に大切なのは栄養、運動、そして楽しむことね」と人なつっこく笑う。

まず自分、次に家族、そして地域、市全体へと健康の輪を広げることが夢。瞳の先に未来を見据える。

8人家族。家に帰れば、かわいい2人の孫が待っている。

「今夜は何を作ろうかな」

家族を思う優しいおばあちゃんの顔に戻った。 

Profile

1948年生まれ。
97年旧藤沢町食生活改善推進員連絡協議会に入会。
03年会長。06年岩手県食生活改善推進員団体連絡協議会両磐支部長。
12年一関市食生活改善推進員協議会会長、同協議会藤沢支部長、岩手県食生活改善推進員団体連絡協議会会長。
8人暮らし。藤沢町徳田在住。65歳

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成25年11月15日号