市勢発展に尽力した5人を表彰

市勢功労者表彰は、公共の福祉と市勢の進展に尽くし、地方自治、教育文化、産業振興、民生などの分野で功績が顕著な市民を表彰します。
表彰式は11月3日、ベリーノホテル一関で行われ、5人の皆さんが表彰されました。

自治功労 畠山博さん 65歳、藤沢町藤沢

卓越した行政手腕で地方自治に貢献

畠山博さん

藤沢地域自治区長として、合併直後の不安解消と一体感の醸成に力を注ぎました。

旧藤沢町職員を経て、平成12年4月から同町助役、19年1月から一関市と合併する23年9月まで町長として地方自治の発展に尽力した畠山さん。
町長時代、「まちづくりは住民一人一人の幸せをつくるためにある」と、生きる喜びを実感できる古里づくりに東奔西走しました。
そんな中、「時代の変化に対応できる行政サービスを提供するために市町合併は有効な手段」と判断。
住民の理解を求めるため、時間の許す限り地域をくまなく回って話し合いを重ねました。

「合併に藤沢の人たちは賢明な判断をしてくれた」と振り返り、「変わることを受け入れる勇気ある住民に感謝しています」と語りました。

藤沢の人たちと一緒に進めてきた地域づくりが受賞につながったと思っています。
旧藤沢町民の代表として誇りを持って受賞します。

 

 

教育文化功労 佐藤誠之さん 79歳、花泉町涌津

児童生徒の健康管理、地域医療に貢献

佐藤誠之さん

「子供たちの成長した姿を見るのが楽しみ」と語る佐藤さん。
昭和42年から花泉地域の小中学校の学校医として児童生徒の生活習慣病予防や養護教諭の指導などを行い、健康保持・増進、保健・衛生意識の向上、学校保健の充実・発展に尽力しました。

岩手医大第二外科を経て、42年3月から誠信堂医院副院長、51年2月から院長として地域医療の充実に努めたほか、休日当番医制運営事業の当番医として地域救急医療の確保にも寄与しています。
花泉医友会では幹事長や会長を、一関市医師会では参与、監事、理事を歴任、現在も参与を務めています。
さらに、岩手県医師会の監事も務めるなど、本市はもとより本県の医療充実にも力を注ぎました。

受賞に当たり、「家族や地域の皆さんの支えがあってこそ」と感謝しました。

地域医療に貢献することが使命。
そのためには、自分が健康でなければならない。
「走りに勝る薬なし」。これからも毎朝走り続けます。

 

教育文化功労 小野寺妙子さん 82歳、花泉町花泉

学校保健の充実、保健衛生改善に尽力

小野寺妙子さん

昭和40年4月から平成24年3月まで47年にわたり、花泉地域の市立小中学校の学校薬剤師を務め、環境衛生の指導、改善や充実に尽力しました。

この間、57年4月から9年間は、旧花泉町学校保健会理事として、特に虫歯予防対策に力を入れ、地域の学校の全国表彰や県表彰受賞などに貢献しました。
学校プールの水質管理でも、水質検査などの研修会で指導、助言をするなど、学校保健の発展と児童生徒の健康増進に取り組んできました。

14年4月から9年間は、一関薬剤師会監事として活躍。24年4月には、薬剤師として長年の功績が評価され、日本薬剤師会長から「日薬有功賞」を受賞しています。

受賞に当たり、「この仕事は天職。できる限り続けていきます」と決意を新たにしました。

受賞は主人の支えがあったからこそ。感謝しています。
これからも地域の皆さんの役に立てるよう、平常心で自分の仕事を全うします。

 

産業功労 宇部貞宏さん 76歳、字沢

商工業、地域振興と災害復旧復興に貢献

宇部貞宏さん

一関商工会議所建設部会長、常議員を経て、平成19年4月から現在まで同会議所会頭として本市商工業の発展と地域経済の振興に多大な貢献をしてきました。

この間、「大同団結が大切」と唱え、商工会議所と商工会の2度の合併に中心的な役割を担いました。
23年1月には「平泉ナンバーを実現させる会」の会長に就任。本年8月の導入決定に寄与しました。
県建設業協会一関支部長、副会長を経て、22年5月から現在まで会長として、社会資本整備、建設業の発展にも力を注いでいます。
特に20年と23年の2度の震災では、復旧復興の陣頭で献身的に尽力。「みんなで乗り越えた」と振り返ります。

受賞に当たり、「身に余る光栄。これからも地域発展に微力を尽くしたい」とさらなる精進を誓っていました。

無欲、貪欲に、仕事を通じて、市民の安心・安全のために、日々取り組んできました。
これからも地域と共に歩んでいきます。

 

産業功労 佐藤勲さん 69歳、厳美町

地域づくり、景観保全や産業振興に貢献

佐藤勲さん

平成18年11月から骨寺村荘園農地整備推進協議会会長、22年4月から本寺地区地域づくり推進協議会長として農村環境の保全、地域づくりや産業振興に貢献しました。

また、5年7月から21年9月まで市農業委員を務め、この間、11年7月から17年9月まで会長として、市農業の振興に尽力しました。

現在は「骨寺村荘園米」のブランド化、オーナー制の導入、生産者と消費者の交流などに地域を挙げて取り組んでいます。

世界遺産拡張登録を目指す骨寺村荘園遺跡は、本寺の人たちの生活の場でもあります。
佐藤さんは「景観保全と営農継続を両立するため、その基盤をつくり、次世代へつないでいくことが私たちの使命です」とさらなる意欲を見せていました。

中世から変わらない本寺地区。そこに住む人たちの理解があったから今があります。
本寺は日本一幸せな地域。皆さんに感謝しています。 

 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成25年11月15日号