秋の褒章

政府は昨年11 月2日、秋の褒章受章者を発表しました。
社会の各分野における優れた行いや業績のある人に褒章が授与されました

緑綬褒状 一関婦人ボランティアの会

一関武人ボランティアの会
須藤信子会長、会員39人 社会奉仕活動功績
 

市教育委員会主催のボランティアスクール講座の受講者を中心に1979年、市内の社会奉仕団体の草分け的存在として32人で発足。
30年以上にわたり、市内の特別養護老人ホームや障害者支援施設への慰問を定期的に行うなど地域の社会福祉の向上に努めています。
01年まで婦人赤十字奉仕団の看板も掲げ、献血運動にも協力しました。
結成35年目。39人の会員は、13グループに分かれて担当の施設を訪問、習字、手芸、歌や踊りを披露して利用者と触れ合っているほか、買い物の介助なども行っています。
また、チャリティーバザーを開いたり、一人暮らしの高齢者宅への訪問活動をしたりしています。

受章に当たり須藤信子(すとうのぶこ)会長(65)は「先輩たちを含め、延べ170 人の活動が受賞につながりました」と語り、「これからの励みになります」と喜びました。

「緑綬褒状受賞を祝う会」で記念撮影したメンバーら。
結成35周年の2014年、誓いを新たに活動を続けます。

藍綬褒章 柴田千穗子さん 

柴田千穗子さん

しばた・ちほこ 76 城内
更生保護功績 保護司

1991年6月に一関地区の保護司に委嘱され、保護観察対象者の社会復帰や改善更生などに尽力。
11年に法務大臣表彰を受けました。12年5月から同地区保護司会長も務めています。
保護観察を終えた対象者の幸せを喜ぶとともに、「自立支援や再犯防止は地域ぐるみで温かく見守ることも大切」と訴えます。

受章に当たり「夫(故又一さん)、家族、保護司会や関係団体の皆さんと一緒に頂いたもの。これからも微力を尽くしたい」と話していました。

 

 

藍綬褒章 千葉德雄さん

千葉德雄さん

ちば・のりお 78 室根町
統計調査功績 元農林業センサス調査員

1957年に統計調査員になって以来、50年余りにわたり、農林業センサスをはじめ、国勢調査など各種統計調査に尽力。
最初の「農地調査」を振り返り「とても苦労したし、後悔もした」と笑う。5年ごとに行われる農林業センサスおよび国勢調査は各11回担当しました。
常に正確さを心掛け、真摯に取り組んできました。

受章に当たり「身に余る光栄です」と語り、「地域の皆さんの協力のおかげです」と感謝しています。

 

 

藍綬褒章 千葉とき子さん

千葉とき子さん

1998年から藤沢町婦人消防協力隊長、06年から県婦人消防連絡協議会会長を務め、防火思想の普及・定着に力を注いでいます。
東日本大震災では、古里の宮城県気仙沼市に足しげく通い、復興支援にも尽力。
「震災で人と人とのつながりと地域と地域の絆を感じました。今後も垣根を越えた支援を続けていきたい」と力を込めます。

受章に当たり「地域、仲間や家族の協力があっての受章。地道な活動が認められてうれしく思います」と笑顔を見せました。

 

 

 

 

秋の叙勲

政府は昨年11月3日、秋の叙勲受章者を発表しました。
国家または公共に対して功労のある人に、勲章が授与されました。

旭日双光章 鈴木長壽さん

鈴木長壽さん

すずき・ちょうじゅ 77 赤荻
地方自治功労 元一関市議会議員

地域に推され1984年1月から合併前の05年9月まで旧一関市議を連続6期、92年から副議長、2000年から旧一関地方広域連合議会議長も各1期務めました。
定期的に支持者の声に耳を傾けるなど、市民の意思反映に奔走しました。また、
現在も磐井農業共済組合組合長、全国農業共済協会副会長を務めるなど精力的に活動しています。

受章に当たり「多くの人に支えられて今がある。とにかく恩を返すために健康で頑張らなければという思いでいる」と感謝しています。

 

 

旭日単光章 佐々木政實さん

佐々木政實さん

ささき・まさみ 77 藤沢町
土地改良事業功労 藤沢土地改良区理事長

国営藤沢土地改良区を設立する申請人に名を連ね、1986年の発足と同時に理事。
04年藤沢町土地改良区との合併で藤沢土地改良区が誕生、理事長に就任しました。
国営農地開発事業で開拓した400ヘクタールの農地の管理、活用に尽力。
「国営事業が地域のためになるようにという思いで務めてきた。みんな一生懸命だった」と振り返ります。

受章に当たり「身に余る光栄」と謙遜し、「仲間と一緒に頑張ってきた結果が評価されたもの。受賞はみんなのものです」と喜んでいました。

 

 

瑞宝単光章 阿部欣平さん

阿部欣平さん

あべ・きんぺい 72 弥栄
統計調査功労 元各種統計調査員

1970年の農林業センサスを調査を皮切りに、40年以上にわたって住宅・土地統計調査、国勢調査など各種統計調査に従事しました。
「相手との良好な信頼関係が大切」と話し、一生懸命足を運び、確実な調査遂行に努めました。
また、保護司としても一関地区で更生保護活動や保護観察対象者の社会復帰、就労支援になどに尽力しています。

受賞に当たり「地域の皆さんの協力や厚意があったからこそ続けられました。恵まれた環境でした」と感謝し喜びをかみしめます。

 

 

瑞宝単光章 五安城篤平さん

五安城篤平さん

いなぎ・とくへい 81 東山町
消防功労 元東山町消防団分団長

1958年東山町消防団に入団。94年から分団長を務め、退団するまで40年余りにわたり地域住民の安全に力を注いできました。
「特に印象に残っているのは90年に発生した台風による山谷川の氾濫」と語り、「家屋の浸水や死者が出るなど大きな被害を受け、住民の救助や被災住宅の支援に奔走した」と振り返ります。

受章に当たり「感激のきわみ。家族、団員や地域皆さんのおかげです」と感謝し、「地域の安全を守るために微力を尽くす」と意欲を見せています。

 

 

 

瑞宝単光章 平間紀夫さん

ひらま・のりお 74 沢
消防功労 元一関市消防団分団長

1960年一関消防団に入団。班長、部長、副分団長を経て03年から分団長を務め、08年の退団まで48年にわたり地域の防火、防災活動に尽力しました。
自営業を切り盛りしながら火災や水害対応に奔走。住宅火災が相次ぎ1日で現場を掛け持ちすることもあったといい「心身ともにつらくても『消さなければ』という一心だった」と振り返ります。

受章に当たり「いくらか世の中の役に立ててよかった」と控えめに喜び、「家族と団員仲間の支えがあったからこそ」と感謝しています。

 

 

 

危険業務従事者叙勲

政府は昨年10 月12日、第21回危険業務従事者叙勲受章者を発表しました。
非常に危険性の高い業務に精励した人に勲章が授与されました。

瑞宝双光章 菅原勇さん

すがわら・いさむ 70 滝沢
警察功労 元県警部

1961 年岩手県警入り。一関署を振り出しに県下各署に勤務。
キャリアの大半を刑事畑で過ごし、千厩署署所在地係長を最後に03年定年退職。
71年の全日空機雫石衝突事故は印象深く、遺体や遺留品の捜索などに奔走。凄惨(せいさん)な現場は頭から離れないという。

受章に当たり「ご褒美をもらった感じだ」と笑顔を見せながら「転勤するたび地域の人たちにお世話になった」と振り返り、「上司、同僚や家族の支えがあったからこそ」と感謝しています。

 

 

瑞宝単光章 佐々木良一さん

佐々木良一さん

ささき・りょういち 65 花泉町
消防功労 元一関市消防司令

高校卒業後、埼玉県川口市で消防士になり、1971年に帰郷して花泉町消防団常備部に配属。
翌年から両磐地区消防組合の消防士として火災や水害などの現場で住民の生命や地域の財産を守ってきました。
東山分署長当時の02年台風6号水害は特に印象に残っているという。「住民の救出、救助に奔走した」と振り返ります。

受章に当たり「身に余る光栄」と語り、「上司、同僚、消防団の皆さんや家族の支えがあったからこそ」と感謝しています。

 

 

瑞宝単光章 千葉俊博さん

千葉俊博さん

ちば・としひろ 63 狐禅寺
矯正業務功労 元法務事務官

1969年法務省入り。宇都宮刑務所を皮切りに関東、東北の刑事施設に勤務。
若いころは工場担任者として50数人を担当し、生産管理、受刑者の悩み相談や生活指導に当たりました。
11年、盛岡少年刑務所上席統括矯正処遇官(教育担当)で退職。
同刑務所では改善指導や教科指導などを担当し、「繰り返し教え、粘り強く指導すること」を徹底し、各種試験に試験官として立ち会いました。

受章に当たり「家族、上司、同僚や部下の支えがあったからこそ」と感謝し、「ずっと一緒についてきてくれた妻に感謝状を贈った」と微笑みました。

 

 

瑞宝単光章 千葉博さん

千葉博さん

ちば・ひろし 66 花泉町
消防功労 元一関市消防司令

1966年、埼玉県川口市消防本部の消防士が出発点。
72年に両磐地区消防組合に入り、08年に市消防本部消防指令を最後に退職。
現場主義を徹底し、約42年にわたり消火活動や人命救助に尽力しました。
印象に残るのは81年の台風15号。増水した北上川で命懸けの救助に当たり「職務の重大さを痛感し、責任感が増した」と振り返ります。

受章に当たり「自分でいいのか」と謙遜し、「身に余る光栄。上司、同僚、消防団の皆さんや家族の支えがあってこそ」と感謝しています。
 

 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成26年1月15日号