市民が健康で文化的な生活を営む上で必要不可欠な水道。市は簡易水道事業の実施に当たり、採択前の事業を対象に事前評価を、採択後は5年ごとに再評価を行うこととしています。

 このたび、所萩簡易水道の取水量減少などに対応するための川崎簡易水道再編推進事業を実施するに当たり、事前評価を行いました。その結果、▽所萩地区の取水量減少を川崎地区の水源で賄うこと▽隣接する東山町松川字地蔵平の一部などの水道未普及地域の解消を図ることなど、合理性があることから、事業を採択すると評価しました。

 この評価について学識経験者など第三者からの意見を聞くため、簡易水道施設整備事業評価委員会(委員長・佐野茂一関工業高等専門学校教授)を12月22日、開催しました。各委員からは、「施設能力は十分な余裕があるのか」「良好な水源から給水することはよいこと」「水源が河川にある状況なので浄水施設建設は早く実施すべき」などの質問や意見が出され、最後に委員長が「川崎簡易水道事業の評価は妥当。事業に着手することに異議はない」と意見を集約しました。

 これらの意見を踏まえ、事業の実施が決まりました。

評価結果と対応
評価の結果
  1. 新技術の活用…浄水方法として膜ろ過を計画。維持管理の容易性から採用する。
  2. 資源循環の促進…再生材の利活用と既存施設の有効利用で環境負荷の軽減に努める。
  3. 管理の見直し…施設の自動化・無人化により、効率化を図る。
  4. 費用対便益…簡易水道施設を建設、維持管理するとして算定した費用(C)は15億7300万円、所萩、地蔵平地区の井戸を建設、維持管理するとして算定した便益(B)は19億300万円で、費用便益比(B/C)は1.21。※1以上が有効とされている
  5. 費用縮減…施設管理の無人化・自動化、汎用性の高い製品の利用などにより、全体的な費用の縮減を図る。
  6. 代替案の検証…▽所萩地区の取水量の減少は、隣接する上水道、簡易水道施設からの給水を検討▽浄水方法は、緩速ろ過、急速ろ過、膜ろ過方式を比較検討し、妥当性を検証した。
結果に基づく対応

事業を採択

 

 簡易水道施設整備済み区域内にお住まいの皆さんは、積極的に簡易水道をご利用ください。

問い合わせ先
本庁簡易水道課工務係 TEL 0191-21-8572

(広報いちのせき 平成19年2月15日号)