小中学校耐震診断結果と今後の対応について
小中学校耐震診断結果と今後の対応について
市教育委員会では、近い将来に高い確率で起こることが想定される宮城県沖地震などに備え、児童生徒が日常生活の大部分を過ごし、災害時には避難所にもなっている市立小中学校施設の耐震状況について調査を進めてきました。
このたび、その概況がまとまりましたので、その結果と今後の対応についてお知らせします。
耐震診断は、平成7年の阪神・淡路大震災で昭和56年(建築基準法改正)以前に建築された建物に大きな被害が出たことなどを踏まえ、同年以前に建築された建物(木造を除く)について実施したものです。
その結果、文部科学省で補強工事が必要としている、構造耐震指標(IS値※)が0.7未満の学校施設は、校舎で17施設、屋内運動場で18施設ありました。
市では補強工事が可能な施設について、基本的にIS値の低い施設から補強工事を実施することとし、0.3未満の施設については平成20年度、0.3~0.7未満の施設についてはおおむね24年度を目標に、各学校の耐震補強に計画的に取り組んでまいります。
また、IS値が特に低い萩荘中学校第2屋内運動場、東山中学校屋内運動場については、安心度などを総合的に勘案し、他の代替施設を利用して教育活動を展開してまいります。
《耐震診断により補強が必要とされた学校》
IS値
0.3未満
0.3~0.5未満
0.5~0.7未満
小学校(41校)
校舎
1
一関 8
山目、中里、涌津、千厩、磐清水、松川、折壁、薄衣 3
大原、田河津、門崎 屋体
3
山目、老松、磐清水 9
本寺、日形、大原、千厩、奥玉、長坂、田河津、松川、折壁 0
中学校(19校)
校舎
1
川崎 1
東山 3
大原、興田、室根 屋体
3
萩荘(第2)、東山、川崎 1
萩荘(第1) 2
興田、猿沢
IS値
建物の耐震性能を表す指数で、地震に対する建物の強度、建物の形状やバランス、経年劣化の状況などから算出します。
建築基準法では0.6で耐震基準を満たしますが、文部科学省では、学校が避難施設にもなっているなどの建物の重要性から、これを0.7に引き上げています。
近い将来想定される宮城県沖地震(震度5強)との関係でみると、
◇0.3未満…小破(中破)相当の恐れ
◇0.3~0.5未満…小破相当の恐れ
◇0.5~0.7未満…軽微な被害の恐れ
となっています。
(広報いちのせき平成19年6月15日号)