市の大切な社会資本となる施設の整備が進められています。広域農道東磐井地区の跨道跨線橋「花のかけ橋」は7月17日、開通しました。北上川の水害から農地を守るため整備される遊水地小堤は7月31日、着工式が行われました。

花のかけ橋

テープカット、三代渡り初めなどで橋の開通を祝いました 大東地域を基点に、千厩地域、藤沢町を経由して花泉地域に至る広域農道東磐井地区の一部区間として千厩町清田地内で整備が進められてきた「花のかけ橋」が7月17日、開通しました。同日開通式が行われ、訪れた来賓や関係者、市民ら約200人が待望の開通を祝いました。
 式典は千厩中吹奏楽部による華やかな演奏でスタート。浅井市長は「花のかけ橋は生活圏の広域化や農産物の流通に対応する交通の要衝。豊かさを支える市民の貴重な社会資本として役割を担うものと確信する」と式辞を述べました。松川求県南広域振興局一関総合支局長らの祝辞の後、橋名板除幕、テープカット、くす球開披、清田小4、5年生児童による田植え踊りが行われ、渡り初めは浅井市長を先頭に、奥玉の金野悌二さん方の三代夫婦、関係者が続きました。式典中にはJR大船渡線の列車が汽笛を鳴らして通過したり、地元の13区自治会で育てられた花の苗も配布され、お祝いに花を添えました。
 「花のかけ橋」は国道284号とJR大船渡線を一つの橋でまたぐ跨道跨線橋で、平成15年に着工。延長37メートル、幅は歩道を含む12メートル、総事業費は約2億8000万円です。名称は、一般公募により、清田地区内に点在する日本一の花壇にちなんで名付けられました。

遊水地小提

舞川揚水機場から第3遊水地を望むくす玉開披などが行われた着工式 一関遊水地第2遊水地、第3遊水地小堤着工式は7月31日、舞川地内の北上川河川敷で行われました。工事関係者や来賓、地権者など約100人が出席し、くす玉開披などで農地を守る堤防の工事開始を祝いました。
 セレモニーは、蓬田神楽保存会による「宝剣納め」の躍動感あふれる演技でスタート。南哲行国土交通省東北地方整備局河川部長が「一関遊水地はカスリン・アイオン台風の未曾有の被害を受けて始まった事業。完成に向けて全力を尽くす」と式辞。浅井市長は「長年の念願がかなっての喜ばしい着工。営農基盤整備と併せての進展を祝う」と祝辞を寄せました。アイオン台風被害の実話を基に9月上演される市民ミュージカル「今伝えよう一関の年輪」出演者はテーマ曲「一関の空」を熱唱。工事開始のスイッチ始動、くす玉開披で待望の着工を祝いました。
 一関遊水地は昭和47年着工。市街地を洪水から守る周囲堤と農地を守る小堤の二線堤方式で整備が進められています。周囲堤の進ちょく率は9割で、昨年第1小堤に着工。平成14年7月台風では周囲堤により市街地が守られたものの、農地の冠水により大きな被害を受け、早期の小堤整備が望まれていました。小堤は10年に一度程度の水害から農地を守る計画で、平成30年代の完成を目標に堤高をかさ上げしていきます。

(広報いちのせき平成19年8月15日号)