地域の歴史・文化の解明と継承に 博物館開館10周年

15万人目の入館者 仙台市の山田斉さん一家

 一関市博物館は、平成9年10月10日に開館してから、本年で10周年を迎えます。「地域の歴史・文化の解明と継承に尽くす博物館」「研究成果を蓄積し情報発信・提供する博物館」「すべての人々が交流・連携し利活用する博物館」の三つを理念の柱として活動してきました。
 常設展示は、「一関のあゆみ」「舞草刀と刀剣」「玄沢と蘭学」「文彦と言海」「一関と和算」の5室で構成され、調査・研究、資料収集、企画展示のテーマはこれに「地域の美術工芸」を加えて、地域の個性を研究・蓄積・発信してきました。
 18年度末までの9年半に、資料8699点を収集・保存し、企画展示42回、研究報告45編を開催・公表しました。また、講座・講演会・体験学習・映画会・見学会などは112回(年間複数回のものは1回と数え)開催し、講師として、当館学芸員のほか、全国から延べ66人の外部研究者を招きました。入館(展示見学)者は8月15日に15万人となりました。展示以外の講座などの参加者は延べ1万5000人にのぼっています。
 10周年を迎える今年度は、広域合併記念とあいまって、特別展「大槻玄沢生誕250年 GENTAKU―近代科学の扉を開いた人―」をはじめ、企画展3本を含む多種多様な企画を開催します。
 博物館は、これからも広範な皆さんと連携し、地域・市民の博物館として、充実した活動に取り組んでいきます。

(広報いちのせき平成19年9月1日号)