木造来迎阿弥陀及び菩薩像 木造来迎阿弥陀及び菩薩像は、昭和31年(1956)、岩手県指定有形文化財(彫刻)に指定されました。地元の人々は、二十五さまと呼び崇敬しています。像は、平安後期の作で来迎の御仏をことごとく彫刻にして祀ったという貴重な文化財です。

 阿弥陀如来は座像で、像高約110cmあります。材質は桂材の寄木造りです。大衣を偏坦右肩につけ、結跏跌座の座禅を組み、来迎印を結んでいます。頭部は後補です。菩薩像の材質は桂材で、布張り漆箔仕上げ、作りは自在で生彩があり、しかも安定感があります。衣文は極めて流麗で、容易にみることのできない洗練された作りです。残念なことに、いずれも一部が欠けていますが、国内でも類例は少なく貴重な一群です。