龍馬の生き方に魅了され その精神を地域づくりに

龍馬の生き方から学ぼうと白熱したパネルディスカッション

大河ドラマ「龍馬伝」の影響で龍馬ブームに沸く昨今。全国の龍馬ファンが一同に集う「第22回全国龍馬ファンの集い一関大会」(全国龍馬社中主催)が10月10日、一関文化センターで催されました。
全国の龍馬ファンと、市内外の一般入場者、合わせて約500人が参加。パネルディスカッションや岩手、高知の両県知事による近江屋対談、大交流会で交流しました。
会場の同センターロビーには、鮮やかな染め抜きのはんてんをまとう人、羽織はかま姿の人などが行き交い、高知、仙台など各地の龍馬会関係者が活動紹介をしたり、イベントや物産を紹介したりと、活気のある雰囲気に包まれていました。

「四つの龍馬伝」と題したパネルディスカッションは、4人のパネリストが▽青春修行時代▽政治家▽事業家▽最期―とさまざまな観点から龍馬の生き方を語りました。

コーディネーターの宮村耕資・土佐龍馬であい博実行委員長は「大河ドラマは龍馬の生き様を広く知らしめる契機になった。龍馬の生き方を見直し、新しい時代を切り開く勇気をもらったのではないか」と会場に語り掛けました。

多くの人が集い、語り合った大会を主幹団体として支えたのが、巖手一関龍馬会(小野寺眞利会長、会員92人)。

巖手一関大会実行委員会(佐藤馨委員長)を組織して、企画と実施にあたりました。

設立のきっかけは、十年以上前、当時の一関商工会議所青年部数人が現在の全国龍馬社中会長の橋本邦健さんの講演を聞いたこと。

まるで龍馬が乗り移ったかのような講演に感激して一関でも講演会を開催。

意気投合し、平成12年、巖手一関龍馬会が設立されました。

地域の元気に役立てるため日本一の桜並木をつくろうと市民への記念植樹を呼び掛け、これまで約300本をあいぽーと周辺や釣山公園などに植える活動も行っています。

一関での全国大会実現のため、4年前の全国大会で立候補。

龍馬と縁の深い下関市と長崎市も名乗りを上げたものの、小野寺会長の「下関より一関が先。龍馬が生きていれば、きっと一関に来たはずだ」とのプレゼンが会場を盛り上げ、東北で初の開催にこぎ着けました。

「身を捨てて世のため、国のためと奔走し、いろいろな人を魅了した龍馬。この大会に参加した人たちそれぞれが、地域のために何か行動を起こそうという機運につながれば」と佐藤実行委員長は語りました。

(広報いちのせき 平成22年11月1日号)