簡易専用水道とは

 学校や病院、マンションなどの建物で水道水をいったん受水槽に貯めてポンプで直接、または高置水槽にくみ上げて給水している施設のうち、有効容量が10立方メートルを超えるものを簡易専用水道と言います。簡易専用水道は、建物の設置者が衛生的に管理するとともに、定期的に検査を受けることが水道法で義務付けられています。

簡易専用水道の管理義務について

1、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による検査を受ける義務

 設置者は毎年1回、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関に依頼して検査(有料)を受けなければなりません。この検査は水質検査ではなく、主に施設の衛生状態や図面、書類を検査するものです。

  • 水槽などの外観検査
    水槽の点検やその周囲の衛生状態について検査します。
  • 給水栓における水質の検査(水道法水質基準の検査とは異なります)
    臭気、味、色、色度、濁度および残留塩素の測定をします。
  • 書類検査
    設備などの関係図面、水槽の清掃の記録、その他管理の記録について検査します。

 なお、この検査を受けない場合は水道法第54条第1項第8号により100万円以下の罰金に処せられることがあります。

 岩手県内に事業所等を置く登録検査機関は次のとおりです。(令和4年1月現在)

検査機関 所在地 電話番号
一般社団法人岩手県薬剤師会 盛岡市上堂三丁目17-37 019-641-4401
株式会社江東微生物研究所盛岡営業所 矢巾町流通センター南3-2-17 019-614-0127
株式会社大東環境科学 矢巾町大字広宮沢1-265 019-698-2671
株式会社EYS 奥州市水沢字高屋敷24-1 0197-24-4244

 県外の検査機関でも岩手県内を検査区域として登録を受けている場合があります。詳細については下記リンク先にてご確認ください。
厚生労働大臣登録検査機関について(厚生労働省ホームページ)

2、衛生的な管理を行う義務

 設置者は施設を衛生的に管理する義務があります。

  • 貯水槽の清掃
    受水層、高置水槽は年1回以上清掃することが義務付けられています。
  • 施設の点検
    施設は月1回点検してください。なお、地震や大雨などがあった場合は速やかに点検してください。点検で破損、不備などを確認した場合は速やかに改善してください。

  ・水槽周囲に異常はないか。整理整頓されており衛生的か。
・水槽の破損はないか。亀裂はないか。
・マンホールはしっかりと密閉されているか。施錠されているか。
・オーバーフロー管、通気管の防虫網は破れてないか。
・水槽内に異物の混入はないか。

3、水質検査の実施 

 給水栓から透明なガラスコップに水を採り、水の色、濁り、匂いおよび味などに異常がないかを毎日検査してください。なお週1回程度は残留塩素を測定し、水質状況を確認する必要があります。

4、水質事故が起きたとき

 水質に異常を認めたときや、給水される水により健康を害するおそれがあるとわかったときは、次のような措置をとることが義務づけられています。

  • 水質に異常を認めたときは、水質基準のうち必要な項目について水質検査を行う。
  • 給水された水により健康を害するおそれがあるとわかったときは、直ちに給水を停止し使用者などに周知する。

 また水質異常のほか事故が発生した場合は上下水道部総務管理課に連絡してください。

必要な手続き

 簡易専用水道の管理について必要な手続きは「一関市水道法施行細則」及び「一関市簡易専用水道管理指導要領 [119KB pdfファイル] 」で定めています。
以下に該当する場合は申請書等を市に提出してください。

該当事由 様式
簡易専用水道を設置、変更又は廃止したとき

簡易専用水道設置(変更・廃止)届(様式第1号) [30KB docファイル] 

簡易専用水道施設概要書(台帳)(様式第2号) [35KB docファイル]  

水質事故が起きたとき  簡易専用水道水質事故(給水停止)報告書(様式第3号) [22KB docファイル]