世界遺産を目指して 骨寺村荘園遺跡講座 その6
国指定史跡「骨寺村荘園遺跡」~指定個所の特徴①~
全体でおよそ400ヘクタールという広大な面積を持つ骨寺村荘園遺跡。「中世の絵図や文書が現存し、絵図に描かれた農村景観が極めて良好に保たれ、現地に立って絵図の世界を体感できる」などの理由から、その価値が高く評価され、歴史的な裏付けや発掘の成果に基づいた9カ所が平成17年3月、国の史跡指定を受けました。
その指定個所について、東から順を追って紹介します(それぞれの指定の場所については、広報20年2月1日号に掲載してありますのでご覧ください)。
慈恵塚・拝殿①
本寺地区北側に連なる山並みの東の頂付近に石を積んで造った慈恵塚、山すそに慈恵大師(※)を祭る神社・拝殿があります。この二つは一つの区域として指定されています。 絵図によれば、慈恵塚は馬坂新道のかたわらに描かれ、その道は平泉方向に延びていることから、平泉から骨寺村に来る際の入り口だったと考えられています。
また、慈恵塚には慈恵大師の髑髏を埋めたとされる伝説も残っています。
※慈恵大師=天台宗延暦寺18世座主で天台宗中興の祖・慈恵大師良源(912~985)
(広報いちのせき平成20年4月15日号)
登録日: / 更新日: