一ノ関駅周辺整備
磐井川堤防改修をまちづくりの好機に
一関遊水地事業の進ちょくに伴い、国土交通省では今後、磐井川堤防の改修を予定しています。
この改修により、堤防沿いの公共施設などの移転改築が必要となっています。
市は堤防改修をまちづくりの好機として、一関の顔であるとともに、公共交通機関が連結し市民などが集まりやすい交流拠点としても重要な役割を担っている一ノ関駅周辺に公共施設などを集約し、中心市街地の活性化にもつながる効果的、効率的なまちづくりを、市民との協働の下に進めていくこととしています。
複合施設、駅舎、駐車場、東西自由通路のイメージ図(素案)
※あくまでも現時点でのイメージであり、場所などを特定したものではありません
基本構想(素案)作成の取り組み
市は19年7月、磐井川堤防改修計画を受けて「磐井川堤防改修に関わるまちづくり検討委員会」を庁内に設置、公共施設等の再配置などまちづくり基本構想の素案づくりを進め、昨年10月、取りまとめました。
素案では、▽堤防改修に伴い支障を受けない市、国、県の施設なども含め再配置を検討▽維持管理などを考慮し、施設の集約化、複合化を検討―などを基本的な考え方として、公共施設などの現況や再整備の必要性について検討を行い、これらを踏まえ、公共施設などの再配置について、次の四つを基本方針に掲げました。
- 再配置は駅および周辺地域の機能充実を中心に検討
- 移転が必要なものだけでなく、老朽化や機能が類似している施設なども駅周辺に集約化
- 交流、インフォメーション機能の整備
- JRを含めた民間テナントとの合築も検討
一ノ関駅周辺へ再配置する公共施設は、図書館、勤労青少年ホームなどの機能とし、このほか市民活動や老人福祉、子育てサポート、まちの情報センター機能などを併せ持つ、複合施設の整備を予定しています。また、▽東西自由通路の設置▽現在駅周辺に約400台分確保されている駐車場について、さらに350~400台分の確保―なども盛り込んでいます。
現在、JR東日本東北工事事務所に、基礎資料の作成や計画地の現状調査、概算工事費の算出などを委託しています。
駅周辺整備は26年度完成を予定
駅周辺整備の基本構想は5月末ごろまでにまとめ、引き続き、市民の皆さんと協働で、21年度中をめどにそれに基づく基本計画の策定作業を進めていきます。
その後、22年度から基本設計、実施設計を行い、24年度から建築工事に着手、26年度の完成を目指す予定としています。
市民との協働で構想づくり推進
現在の素案はあくまでもたたき台であり、基本構想、基本計画はこれから市民の皆さんの意見、提言をいただきながら、協働で作業を進め完成させていくこととしています。
このため、昨年11月21日と25日に市民懇談会、12月17日には関係団体などとの懇談会を行って素案の概略を説明し、参加者からさまざまな意見、提言をいただきました。
さらに1月26日から「一ノ関駅周辺の整備に関するワークショップ」を開催しています。商工団体や市民活動団体、市内高校生、まちづくりスタッフバンク登録者など49人で構成し、次の四つのワークショップに分かれて3月下旬ごろまで検討を進めてもらうことにしています。
- 複合施設…公的機能、規模や配置、民間機能の可能性、駅や複合施設利用者の動線など
- 街なか賑わい…駅や複合施設から市民や観光客を街なかに誘導する方策など
- 都市環境整備…東西自由通路、駅前広場、駐車場・駐輪場、駅周辺の歩行者・自動車の動線など
- 観光客受け入れ…観光客の利便性の向上と市内観光地への誘導方策など
【一ノ関駅周辺の整備に関するワークショップ】
ご意見・ご提言をお寄せください
市では、市民の皆さんとの協働により基本構想や基本計画の策定を進めるため、今後もアンケート調査やパブリックコメントの実施など、さまざまな機会をとらえてご意見、ご提言をいただくよう努めていきます。
詳細はそのつど広報いちのせきなどでお知らせしますので、積極的な参画をお願いします。
(広報いちのせき 平成21年2月15日号)