いちのせきキッズ・プロジェクト・サポーター

音楽を通じて感受性や自己表現力をはぐくむ

体全体で音楽の楽しさを表現したファンタジックコンサート

テレビや携帯電話からの情報があふれ、物事を肌で体験する機会が少なくなっているこの時代に、音楽を通じて地域の子どもたちに感受性や自己表現力をはぐくんでほしいと、大東町曽慶地区の親子で設立された「いちのせきキッズ・プロジェクト・サポーター」(菅原角栄代表)。2月15日、曽慶地区センターでプロのジャズサックス奏者4人組「サキソフォビア」と、子ども・保護者たちが共演した「ファンタジックコンサート」を催し、来場者を魅了しました。
「子どもたち主体のコンサートを作り上げ、音楽による成長を地域の皆さんと分かち合いたい。そして音楽の楽しさや表現する喜びを伝えられたら」と菅原代表は力を込めます。
この事業は、4年前、サキソフォビアが全国各地でのコンサート活動の途中、同町に立ち寄り、曽慶保育園児に生演奏をプレゼントしたことがきっかけ。昨年も同園を訪れた同グループが園児と共演したところ、父母や地域の関係者から大好評でした。同グループの「もう一度子どもたちと共演したい」という強い思い、「共演した園児らの輝く笑顔をまた見たい」という父母らの思いが一緒になり、コンサート実現に向けた取り組みが始動しました。同園児と曽慶小児童から参加者を募集し、2歳から9歳までの子ども18人で「キッズ・プロジェクト」を結成、同時に父母たちが「キッズ・サポーター」を組織して、昨年12月から準備が進められました。
曲に合わせた振り付けなど、すべてが初めてのことながら、懸命に練習。ステージ衣装や小道具などもすべて手作りし、夢のコンサートを迎えました。
コンサートでは、まずサキソフォビアが迫力ある3曲を演奏。その後、子どもたちと保護者らが8曲を共演し、歌や踊りを交えたステージを披露しました。同グループとのリハーサルは当日のみで、不安はあったものの、プロの演奏に合わせた元気な歌声は会場に詰めかけた約250人の聴衆を魅了し、惜しみない拍手が送られました。
「保育園でサキソフォビアのコンサートを聴いたことがきっかけで参加しました。今日はちょっぴり緊張したけれど、練習どおり、上手に歌えました」と満足そうに目を輝かせた菊池舞さん(曽慶小2年)。菅原代表は「これからも地域と親子が一体となってコンサートを継続させ、この力を地域の活性化に生かせれば」と力強く語りました。

(広報いちのせき 平成21年4月1日号)