一ノ関駅周辺整備まちづくり
市民委員会で検討
国で計画している磐井川堤防の改修に伴い市では一ノ関駅周辺整備まちづくり基本構想を策定することとし、市民の皆さんと行政との協働の中で検討を行っています。
検討は、市役所内部でたたき台として作った「素案」を基に、これまでにワークショップの開催、パブリックコメントや市民アンケートの実施、懇談会などを行いました。このうち、1月26日から3月30日まで開催したワークショップには、関係機関、各種団体の構成員や高校生など49人が参加。▼複合施設▼街なか賑わい▼都市環境整備▼観光客受け入れ―の4グループに分かれて議論が交わされました。
ワークショップの提言は、次のとおり。
複合施設
▼駅前に立地するメリットを最大限生かし、図書館や観光情報センター、会議室・多目的ホールが必要▼建物はレトロ&モダンで2階建て程度に―などと提案。
街なか賑わい
▼子供たちや高齢者が安心して過ごせる街▼人の往来が多く、にぎわいのある街―などを目指すべき▼公共施設を街なかに分散させることにより、街なかへの人の回遊が進み、街なかの活性化につながる▼一ノ関駅に公共施設を集約することは、駅はにぎわうが、駅中だけになる―などと指摘。
都市環境整備
▼現在の駅こ線橋を東西自由通路に改修▼西口南駐車場は立体駐車場に▼東西自由通路や橋上駅に連動したペデストリアンデッキの設置▼日本の原風景へ踏み入る入口としての一ノ関駅の実現―などと提言。
観光客受け入れ
▼駅とその周辺はユニバーサルデザインに配慮し整備▼観光客の目線の延長に観光案内所を配置▼東口にバスプールを整備―などを提案。
また、商工会議所から「一ノ関駅周辺整備に関する提言書」が市に提出され、「『まちは公園』―みんなでつくる100年のまちづくり―」をキャッチフレーズに、公共施設の分散配置や緑が豊かで安全・安心な「歩きたいまち」の実現などが提案されました。
6月7日、市役所本庁で開催した懇談会には、市民約40人が参加。「素案」「ワークショップの提言」「一関商工会議所の提言」の概要説明に続いて懇談が行われました。この中で参加者からは「駅周辺に集中させるメリットは本当にあるのか」「図書館と子育て支援センターのセットは良い」「市民窓口サービスも可能に」「各地の先例を検証して計画すべき」「観光では一関そのものを宣伝すべき」「素案に賛成だ」などと意見や質問が交わされました。
基本構想案の策定は、今後、こうした意見・提言やアンケート結果などを反映した形で仕上げていくため、市民の皆さんで構成する一ノ関駅周辺整備まちづくり市民検討委員会(小岩邦弘委員長、委員26人)でさらに検討し、本年8月ごろをめどに作業を進めていくこととしています。
(広報いちのせき 平成21年7月1日号)