【特集2】東京で一関を売る_1
動き出した地産外商
地元の食材を地元で消費する地産地消に対し、外で商いをする「地産外商」。
いちのせきの「うまいもん」を東京に売り込んで一関ファンを増やそうという取り組みが始まった。
あいさつに立った勝部修市長は、地産外商の取り組みと一関の優れた食材を紹介した。
日本に128ある大使館のうち、40を超える大使館が集う東京・六本木。世界中の文化や感性が集い、交差する国際色豊かな街だ。
六本木のシンボル「東京ミッドタウン」から歩いて3分ほどの一等地に「格之進R(六本木店)」(本店・本市川崎町、千葉祐士(ますお)社長)がある。ここが今回の舞台。
一関市と関係のある首都圏の飲食店とタイアップし、一関産食材の魅力を伝える「うまいもん! まるごと いちのせきの日」は、勝部修市長が掲げる地産外商の一環。
記念すべき第一回は3月30日、ここ六本木の格之進Rで開かれた。予約はあっという間に定員に達しキャンセル待ちが出るほど。同店の28席は満席になった。
同日は、勝部市長や生産者代表の佐藤弘征(ひろゆき)さんらも駆けつけ、いわて南牛や南部一郎カボチャなど、一関の豊富な食材をトップセールスした。
今回は一関地域産の食材がメーン。
▽つぼみ菜のおひたし▽南部一郎の変わり3種▽黄金米豚の角煮▽凍み豆腐と凍み大根の煮物▽一関野菜の和え物▽黄金米豚の豚バラ焼
▽いわて南牛の厚切り2種(サーロイン、上モモ)▽曲りネギと舞茸のホイル焼き▽骨寺荘園米▽一関産野菜のポトフ▽がんづきと黄金団子▽南部一郎かぼちゃプリン―の全12品。
あいさつに立った勝部市長は「丁寧に育てられたいわて南牛は、市場の評価も高く、肉本来のうまみが凝縮されています。研究を重ねて作られた南部一郎カボチャの特徴は糖度の高さ。じっくり味わっていただきたい」と紹介した。
参加者は多彩なメニューを心ゆくまで楽しんだ。
本市千厩町出身の慈恵医大看護師岩渕久美さんは「とてもおいしかったし、地元の知らない食材を知ることができました。友人にも広めたい」とにっこり。
骨寺村荘園米研究会と同荘園カボチャ研究会の佐藤会長は「以前から一関の優れた食材を広く発信したいと思っていて、市長の地産外商に賛同しました。皆さんからおいしいと言われてうれしいです」と言葉を弾ませる。
勝部市長は「評判上々、好スタートを切ることができました。生産者の顔が見える安全・安心をアピールしながら、一関産をどんどん売り込みたい」と力を込める。
市は一関市と関係のある飲食店と連携し、各地域の特色ある食材を紹介していく。次回は5月18日、大東地域の食材を中心に開く予定だ。
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「うまいもん! まるごと いちのせきの日」で提供された12品
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柳原祐也さん
格之進R(六本木店)店長 花巻市石鳥谷町出身
六本木店オープンから3年。肉本来のおいしさを理解してくださるお客さまが増えました。
品質へのこだわりやおいしさの追求など、明確な目標を掲げて、スタッフ全員が心を一つにして頑張っています。
吉田敏弘さん
本寺地区と親交の深い國學院大文学部教授
東京で一関の食を味わえることはうれしいことです。
でも、その前提として一関で消費されることはもっと大事。
地産外商は地産地消の上に成り立ってこそ真のブランド力が発揮されるものだと思います。
岩渕久美さん
慈恵医大看護師 千厩町奥玉出身
一関のお店が六本木に出店するなんて、すごいことだと思いました。
初めて食べた食材もあり、古里を知る機会にもなりました。
東京に住む私たち一人一人が応援隊となって、多くの人にPRしていきたいです。
格之進R(六本木店)
東京都港区六本木7-8-16 小河原ビル2F Tel 03-6438-9629
丑舎格之進(川崎本店)、五代格之進(一関店)、格之進TOKYO(桜台店)に次ぐ4店舗目。
グループ牧場で一頭一頭の特性を見極めながら育てられた最高品質の牛を最適な状態で提供。
R(六本木店)右は都営大江戸線六本木駅徒歩3分。東京ミッドタウン左のすぐそば。
4月27日には市内にミートレストラン格之進もオープン
広報いちのせき「I-Style」 平成25年5月15日号