「成人とは何か」を一生懸命考えた

「大人としての自覚を持つ」「責任を負う」「社会の一員になる」「自立する」

生涯一度の二十歳の門出は、何をすればいいんだろう

みんなで考え、出した答えは「新たな旅立ちの決意となるような式」

Evolution―

さらなる発展を決意して、大人への一歩を踏み出した1,081人

明日を見つめる瞳はきらきらと輝いていた

ハタチのワタシ

今年の出席者は1,081人

「大寒波到来」の予報をよそに、雲のすき間から太陽が顔をのぞかせました。
二十歳の門出を祝うかのように広がった青空。新成人に笑顔があふれます。

「平成26年一関市成人式」は1月12日、市総合体育館で行われ、1,081人の新成人が大人への一歩を踏み出しました。

今年の対象は、市内在住または本市出身の93年4月2日~94年4月1日生まれの1,291人。このうち1,081人(出席率83.73%、男564人、女517人)が生涯一度の晴れの節目を共にしました。

正午過ぎ、会場にはスーツやはかま姿の男性や振り袖をまとった女性が続々と集合。思い出話に花を咲かせたり、互いの晴れ姿を撮影し合ったりして再会を喜び合いました。

1ハイタッチで再会を喜ぶ 2同級生と記念写真
3鮮やかな振り袖をまとい会場へ 4玄関前で記念撮影

1_ハイタッチで再会を喜ぶ
2_同級生と記念撮影
3_鮮やかな振袖をまとい会場へ
4_玄関前で記念撮影

午後1時半から行われた式で、勝部修市長は「夢をかなえることは簡単ではありません。転んだら立ち上がって、再び前を向けばいい。皆さんにはたくさんの可能性があります。夢に向かって強い気持ちで歩んでください」と式辞しました。
新成人を代表して菅原彩さん(千厩町)は「私たちが育った一関で、たくさんの人と出会い、一生大切にしたい仲間ができました。古里への感謝の気持ちを忘れずに、それぞれの道を歩みます」と述べました。

真剣な表情で式に臨んだ新成人。凛(りん)とした姿からはそれぞれの決意がうかがえました。
式典に続いて、成人式企画実行委員会(小松惇貴(としき)委員長)が主催する記念行事が行われました。
5回目を迎えた今年のテーマは「Evolution2014~新たな旅立ち 夢とともに~」。

20年間の思い出の写真を収録したスライドショーの上映▼ご当地クイズ▼夢や目標をテーマにした作文の朗読▼成人式の歌「そんな気がするんだ」の合唱▼「恩師からのメッセージ」の掲示―のほか、新成人の夢や決意、全員の氏名がつづられた「夢」のモザイクアートが展示されました

 5市民憲章を唱和  6
  7勝部修市長  8 藤堂隆則市教育長
  9千葉大作市議会議長 10 佐々木朋和県議会議員
 11菅原彩さん 12 華やかな衣装が会場を彩る

5_市民憲章を唱和
6_鈴木功市教育委員長が佐藤彩樹さん(藤沢町)に記念品を贈呈
7_式辞を述べる勝部修市長
8_市民憲章を朗読する藤堂隆則市教育長
9、10_祝辞を寄せる千葉大作市議会議長と佐々木朋和県議会議員
11_ 新成人代表の菅原彩さん
12_華やかな衣装が会場を彩る

冠婚葬祭の「冠」は成人式を意味します。
昔行われていた男子の成人を示す儀式「元服」で、「冠を付ける」(かぶる)ことに由来したものです。

男子は、12~16歳で髪型や服装を子供から大人に改め、女子も同じころ「裳着(もぎ)」や「結髪(けっぱつ) 」と呼ばれる儀式で大人の仲間入りをしていました。
昔は、男女とも十代半ばで成人を迎えていたといわれています。

現代のスタイルで成人式が行われるようになったのは戦後。
「成人の日」の制定を機に、1940年代後半から全国的に広まりました。

今年の成人者が生まれた93年の流行語大賞は「インターネット」でした。
小学校ではパソコンの授業があり、中高生にもなると誰もが携帯電話を持つなど、情報化時代のスキルを子供のうちから身に付けた世代です。

一方、いじめなどの社会問題に対し、「生きる力」の育成と銘打った「ゆとり教育」を受けた「ゆとり世代」でもあります。

―Evolution。

「発展」の時代を生きてきた若者たち。何でも手に入る時代だからこそ、自らの手で夢をつかむことに大きな意味があります。
それが大人の流儀です。

13懐かしい写真が映し出されたスライドショー 14真剣に話を聞く新成人 15「そんな気がするんだ」を合唱
16スマートフォンで晴れ姿を撮影 17成人になってもノリの良さは変わらず

13_懐かしい写真が映し出されたスライドショー
14_ 真剣に話を聞く新成人
15_「そんな気がするんだ」を合唱
16_スマートフォンで晴れ姿を撮影
17_成人になってもノリの良さは変わらず

小野寺涼さん 仙台市(花泉町出身)

小野寺涼さん

消防士になるため、専門学校に通っています。
成人式に参加して二十歳の実感がわきました。身が引き締まる思いです。
「人を支えられる人」になることが目標です。消防士になって夢をかなえます。

 

 

 

 

佐藤里美さん 盛岡市(大東町出身)

佐藤里美さん

特別支援学校の教員を目指して、勉強しています。
就職した友人たちの考え方や雰囲気は、私よりもずっと大人でびっくりしました。
一関で夢をかなえ、家族に今までの恩返しをしたいです。

 

 

 

 

千葉康平さん 千厩町

千葉康平さん

一関高専で機械工学を勉強しています。
実行委員として記念行事を企画、運営できたことは貴重な体験でした。
4月からは念願の自動車関連の企業に就職します。
メディアなどに取り上げられる技術者になって、家族を喜ばせたいです。

 

 

 

 

伊藤千穂さん 東山町

伊藤千穂さん

看護師を目指して勉強しています。
まだまだ自分が思い描く大人にはなりきれていません。
生まれ育った東山町が大好きなので、地元に就職して、患者さんに信頼される看護師になりたいです。

 

 

 

 

千葉早姫さん 室根町

千葉早姫さん

市内で縫製業の仕事をしています。
実行委員会の仲間は私の宝物。生涯忘れられない成人式になりました。
4月には結婚します。いつも支えてくれた母のような女性になって、幸せな家庭を築きたいです。

 

 

 

 

小山真央さん 川崎町

小山真央さん

市役所に勤めて2年目です。気付いたら二十歳。あっという間でした。
仕事を通じて、大好きな地元に貢献していくことが目標です。
趣味と仕事を両立させて、充実した毎日を送りたいです。

 

 

 

 

小野寺佑介さん 藤沢町

小野寺祐介さん

一関高専に通っています。同級生と会って、二十歳になったことを実感しています。
4月には愛知県に就職します。見知らぬ土地に行くのは不安だし、地元を離れるのはさみしいですが、これまで学んだスキルを生かして頑張ります。

 

 

 


 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成26年2月15日号