開始時刻 午前11時00分

○市長就任にあたって

【市長】
先の市長選挙において市長の職にあたることになりました。責任の重さを感じております。宜しくお願いします。
今朝、市長の引継式があり、勝部前市長から一関市の事務と一関広域行政組合の事務引き継ぎを行った。中身についてはこれから目を通すが、私が在任中に承知をしていた事柄もあれば、その後に出てきたものもあり、承知をしていたつもりでも状況変化があるので順次担当から話を聞いて事務を行っていく。
その後、市長就任式があり、幹部職員に対してこれからどのような政策をしていくのか、政策レベルの話については来たる初議会の場において所信表明を話すつもり。
就任式では、市の職員に対してどういう姿勢で仕事をして欲しいか話しました。変えていくのが私達の仕事、変えるために我々は存在しているという話をした。変えていく市役所、挑戦していく市役所を目指して欲しいと話した。
その後、この場において庁議を行った。庁議メンバーを今日から変えた。従来の市長部局の部長、支所長に加え、会計管理者、議会事務局長、監査委員の事務局長、農業委員会の事務局、一関広域行政組合の事務局長を加えた。週に一度、いろいろな情報交換をするので、その方々に入っていただいた方が有益だろうということ。今日はかなり密でしたが、来週からは支所長はテレビ会議システムでの参加となるので密は避けられると思っている。
庁議の中で話したのは、1つは選挙期間中に私が話していた、新型コロナに対する対応と人口減少が最大の課題だと話した。新型コロナの対応については、感染防止、生活支援、経営支援の3つの柱でこれまでどおり進めていく。実際、感染防止と言ってもコロナに対する知見が1年前、半年前、数か月前とは違ってきた。ワクチン接種の予防手段や治療薬の話もある。3回目のワクチン接種もある。具体的な感染防止のためのテクニカルな部分はどんどん変わっていくと思う。そういった我々の対処の仕方、それに伴って生活者としてのダメージも経営側のダメージも違ってきていると思うので、状況に応じて先先とやっていきましょうと話した。人口減少については、副市長を辞めてから後援会活動として作成したリーフレットに書いてあった字面をそのままワープロ打ちしたものを庁議メンバーに配って、若干の説明を加えた。

別の話になるが、石川副市長について、市長引継式、市長就任式が終わり部屋に戻った時に、石川副市長から自分の役割は果たしたと辞表の提出があった。庁議の中では、石川氏から庁議メンバーに対し自分の思いが話された。詳しくは本人に取材してほしい。私は石川氏と庁議メンバーに副市長の職については、石川氏に継続してもらいたいと伝えている。6月通常会議では石川氏を副市長とすることの同意を得ており、4年の任期が決まっている。制度的には何の不足もなければ瑕疵もない状況。辞表を受け取らずに慰留しようと思ったが、議員も改選となり6月の時と違うメンバーとなっている。改選となった議会に対して改めて石川氏を副市長とする選任議案を提出し、議会から信を得ることが出来れば、力強く今後4年間の市政を当たっていけると思う。
近いうちに招集予定の初議会で石川氏を副市長とする選任議案を提出したいと考え、辞表を受理することとした。日付は本日付、理由は一身上の都合。

 

○その他

【記者】
2点聞きたい。1点目はNECプラットフォームズ一関事業所跡地の件。2点目は、副市長人事の件。
1点目のNECプラットフォームズ一関事業所の跡地については、勝部前市長の任期満了までは一関市を優先交渉の相手となっていたが、任期が満了した今となって、今後どのようにかたちになっていくのか。選挙の時に市長は、本社を訪問しどの程度時間の猶予があるのか確認したいと言っていた。日程調整がどの程度すすんでいるのか知りたい。
2点目の石川副市長の辞職願を一旦受理し、今度の議会で石川氏を改めて副市長に提案するというが、なぜその方法を取るのか。副市長は2人まで置くことができるが、石川氏以外に副市長を置くのはいつになるのか。それとも置かないのか。

【市長】
まずNEC跡地について、選挙前や選挙の時に言及している。価値の高い土地と考えている。理由は、新幹線の駅に接している広大な整形地であり、ポテンシャルが高い。潜在能力があり、開発の可能性がある。よっていろいろな用途に使える土地だと考えている。人口減少が最大の課題と考えており、何が必要かと言えば、雇用だと思っている。よって雇用創出の場として利用できればと思っている。そのための方法論としてNECから取得したり借りたりという方法があるが、相手がある話であり雇用創出の方法も少し練ったうえでお知らせしたいと考えている。日程調整については、検討する猶予を相手方に打診しているが、NECも忙しい状況なので、すぐに日程が確保できて東京に行くところまでいっていない。いずれ訪問して考えを話したいと思っている。
副市長人事について、本日をもって退任となれば、明日から次の議会を招集し、私の議案が同意を得て、就任となるまでは副市長が不在となる。石川氏としては、市長の引き継ぎ意識があって市長の就任まで道筋をつけ、初議会の議案の調整を行ったので、今後は自分がいなくても大丈夫だと言っていた。先ほども言ったが、私は石川氏に副市長をお願いしたいと思っている。6月通常会議では石川氏を副市長とすることの同意を得ており、4年の任期が決まっている。制度的には何の不足もなければ瑕疵もない状況だが、改選となった議会に対して石川氏を副市長とする人事案を提案して認められれば、私も石川氏も力強く仕事に向き合っていけるのではないかと思い、辞表を受理することとした。市民の皆さんにとって分かりやすいのは形として示すことだと思う。実態は変わらないと言うかもしれないがそう考えた。
副市長2人制度について、石川氏が任命に対し賛意を得られたとしても、私と石川氏の2人だけでは課題解決に対処できるとは思わない。2人の枠があるのであれば任命したいと思っている。人選は相手がある話なので検討していく。すぐということにはならない。

 

【記者】
副市長の人事案件について再度伺いたい。石川副市長は自分の役割を果たしたと辞表を出された。勝部前市長が起用された方なので一緒に辞めるということだと思うが、他の自治体では形式上一旦辞表を出すが、新しい市長は慰留し辞表を受理しないで、そのまま市政運営するというのが普通だと思う。だが、一関市では副市長が本気で辞任しようとしたと思われるのに、市長が議会に副市長として提案すると言っても大丈夫なのか。

【市長】
石川氏が辞表を提出するのは石川氏の考え。辞表を受理するかどうかは私の考え。私の方からは受理はするが、次の議会では副市長に石川氏を提案することを伝えた。全て一方通行どうしの話。

 

【記者】
市長の考えは伝えたが、石川氏がどう思うのかは、石川氏に聞いて欲しいということか。

【市長】
そのとおり。

 

【記者】
就任式での「変えること」のフレーズについて、具体的な内容はあるのか。または、これまでの経験から行政マンとはこうあるべきものだという心構えを言ったものか。

【市長】
何か具体的な事柄を想定して話したものではない。我々は何を担当、処理していても完成だと思ってはいけない。常に未完成の状態で完成を目指すように課長、部長、副市長の時も職員に話してきた。若い職員にも挑戦するように話してきた。

 

【記者】
これからも佐藤市政は挑戦していくことの道を示したということか。

【市長】
そのとおり。理由は、新型コロナへの対応と人口減少が最大の課題とした。どちらも出口が無く、先が見えない。そういったものに対応していくにはチャレンジしていくしかない。そこから始めていい結果、ある程度の評価が付いてくる。新型コロナでは、県内で初めてPCR検査の体制を整えた。ワクチン接種も最初に始めた。接種率も全国で良い状況。3回目接種の準備も始めようと考えている。多少の軌道修正はやっていくしかないが、まずは手をつけるようにしたつもり。

 

【記者】
選挙時にも人口減少対策について言っているが、具体的なものがあれば知りたい。一関市は年間千人減少している状況だが、政策を実施した後にどのぐらいの数字に抑えられたら合格と捉えているのか。

【市長】
どのぐらいの数字に抑えられたら合格と捉えているのかについて、人口減少の見込みは間違いないと思います。減少は必至の事実だと思うので、減ったとしてもダメージが少ないようにし、今までと同じ若しくはより元気な市であるようにしたい。数字ではないと思う。但し、人口というバロメーターではなくて、新規就農者の数、転出・転入の数、市内から転出した学生が就職で戻った数など他の数値で判断できればいいと思う。
人口減少については、社会減と自然減があるが、自然減が実態としては大きい。自然減を解消するには日本列島全体の手術が必要だと思っている。東京を解体することしかないと思っている。一関市がどうこうするものではない。したがって社会減にどう対応するのかということになる。
これまでは子育て支援という言葉に代表されるように、子どもや高齢者に対するアプローチが中心だった。これからは、中間層を中心に支援を厚くしたい。若者と女性が活躍できる場を組み立てていきたい。働く場を新しく設ける訳では無く、働く環境が良くなるようにしたい。市内企業の福利厚生をバックアップできるようにしたい。

 

【記者】
市民に向けて1期4年で何を目指していくのか、メッセージをお願いしたい。

【市長】
キャッチフレーズ的に「まちを伸ばす、元気にする」を使ってきた。そこだと思っている。一関市として伸びていく。これまでより良くなったと言ってもらいたい。各地域の単位で見ても人口減少によるダメージが少なく、市全体としても伸びていくことを目指していきたい。

 

 

閉会 午前11時30分