ボランティア活動を通し世代を超えた輪広げたい 

「子どもの森」で子どもたちはさまざまな遊びを体験。会員と高校生らボランティアスタッフがそれを笑顔で支えました。 竹馬、缶げた、輪回し、こま。今ではなかなか体験できなくなった昔遊びに興じる約200人の子どもたち。そして、子どもたちに遊び方を教えながら優しく見守る約40人のボランティア。
 5月13日、磐井川河川公園で行われた第39回「子どもの森」。その運営に当たったのが、ボランティアサークル「一関世代にかける橋」の皆さんです。
 青年たちが中心となり、世代を超えて子どもや障害のある人たちなどとの交流支援を行う「一関世代にかける橋」は、昭和40年に設立されました。現在は高校生から40歳代の社会人まで約30人の会員が、毎週1回の例会を基本に、「子どもの森」や秋のハロウィンパーティーなどのイベント開催のほか、障がい者との交流や障がい者乗馬のサイドヘルパー、災害救護学習など幅広い活動を行っています。
 長年の活動が認められて、平成14年にはボランティア功労厚生労働大臣賞を受賞しました。
 平成4年に入会し、12年から代表を務めている橋本真由美さん=中里=も、小・中学生時代からボランティア活動にかかわってきた一人です。
 「ボランティア活動は特別なことではありません。会員も皆、学業や仕事と両立しながらやっています。何よりも仲間が増えることが楽しいですね。進学などで一関を離れても、戻ったときに『ただいま』と来てもらえるような場になれば」と語る橋本さん。「子どもの森」の準備が大詰めを迎えた5月1日には2人の実行委員OBが顔を見せ、年齢もさまざまな会員たちは歓声を上げて再会を喜び合いました。場は一気に同窓会のような雰囲気に包まれ、笑顔の中、準備にも一層熱がこもっていました。
 「会の幅広い活動を通して、若い人にいろいろな経験をしてもらい、自分の世界、そして人の輪を広げてほしい」。柔らかい語り口の中ににじみ出る、橋本さんのボランティア活動への熱い思いは、設立以来40年以上にわたって受け継がれてきた、そして現在の会員一人一人の胸に刻まれている願いでもあります。
 「子どもの森」で「昔の遊びは難しいけれど、とても楽しい」と息を弾ませた小学生。「子どもたちの喜んでいる姿を見るのがうれしかった」と満足そうな高校生ボランティア。そして「来年も来たい」と両方が見せた弾けるような笑顔。会員の皆さんの思いはこの日、若い心に確かなものとして伝わっていました。

一緒にボランティア活動をしてみませんか。

■活動日…毎週火曜日18:00~21:00
■活動場所…山目公民館
■連絡先…橋本 23-9721

 

(広報いちのせき平成19年6月1日号)