
尹 勇喆(ユン ヨンチョル)さん一家
移住者PROFILE
尹 勇喆(ユン ヨンチョル)さん一家
一関市への移住を決められたきっかけは何ですか。
尹 勇喆 [ユン ヨンチョル]と申します。韓国出身です。
私は生まれも育ちも、来日してからも、ずっと都心のど真ん中で生活をして来ましたので、都心から離れて暮らす事は考えもしていませんでした。
”~たまには息のつまる都心から離れ自然へ出かけよう~”などTVのCMで良く聞くフレーズと同様に、週末は妻と愛犬を連れて自然の中で癒され、平日また都心に戻る、という生活パターンを過ごしていました。
色々な場所に行き、人の暮らし方も様々あるのだなと分かり(年齢のせいもあるかもですが)、これからの暮らし方についてぼんやりと夫婦で考える事が増えていました。
大きな転換期は、子供が生まれたことです。
子供と愛犬に色んな景色、季節ごとのレジャーやスポーツ、広い空、土の匂いや感触、海や川の気持ちよさを身近に体験させたいと強く思うようになりました。
都心でも出来ない事はないのですが、移動にかかる時間(週末は必ず渋滞します)や、費用などを考えると、もっと自然に近い環境で暮らしたいと思い、子供がなるべく小さいうちに!という事で移住を決意しました。
移住を決意されてから、一関市に来られるまでの期間はどのくらいでしたか。
決意してから移住までの期間は6ヶ月位です。
約20年間の東京生活を片付けるのはあっという間でしたが、それよりも移住の決意に到るまでの期間の方が長くかかりました。
移住するとなると、自分の事だけではなく家族の将来の事もありますので、夫婦2人で色々と考える事が多く、本格的に移住を意識し始めてから決意するまでは約2年ほどかかったと思います。
一関市に来られるにあたり、不安はありませんでしたか。
一関に限らず、新しい場所で暮らすという事に、不安は付きものだと思います。
一関の事情をよく知らない私の友人からは、”ポツンと一軒家”に出るんじゃないの?などと言われたりしました(笑)
一関は妻の地元で、帰省の為に何度も来ていたので馴染みはありましたが、移住を考え始めてからは、帰省で来ていた時の感覚とはまた少し違う感覚で一関を見るようになり、より地域の事を深掘りするようになりました。
一関に来る度に、暮らしに関しての不安要素をリストアップして、移住した後の暮らしをイメージしながら、不安要素を一つずつ解消して行く事に集中していたと思います。
そしてより具体的に一関(岩手)の事を知れば知るほど、魅力にあふれた豊かな土地だなと感じるようになり、移住に対して不安よりも楽しみが増えていったのが事実です。
また、韓国から異国の地へ一人で来た当時から今に至るまでの道のりを考えると、不安があるのも当然のことだと感じています。そのような気持ちも含めて受け止めながら、今は家族みんなで一関での暮らしを楽しむことを大切にしたいと思っています。
移住後のご感想をお聞かせください。
移住してから7ヶ月が経ちましたが、毎日快適に過ごしています。
移住したら実行するリストの中で、まず一番が薪ストーブのある暮らしをする事でした。
市から薪ストーブ設置費補助金制度も受け、お陰様で憧れの薪ストーブを家族で囲み、暖かい冬を過ごす事ができました。
愛犬の散歩では、以前の排気ガスの臭いがするアスファルト道に比べ、野草の生い茂る田んぼ道や、芝生が美しく小川の流れる広い公園など、愛犬のイキイキした姿を毎日見られる事が本当に嬉しいです。
子育ても、東京でのストレスとは比べものにならない程、楽になりました。
東京ではどこへ行くにも家を一歩出たら必ず手を繋いで歩かないと危なく感じ、外ではずっと気を張っていないといけない感覚でした。
こちらでは、妻のご両親が近くにいらっしゃるのが何より大きな力ですが、それ以外にも、広い施設や公園などが多く、また地域の方の子供への目線も優しく、繋いだ手を離して自由に伸び伸びと楽しそうに走り回る姿をみていると、子供だけでなく親もお出かけが楽しくなりました。
そういう伸び伸びとした自然環境のお陰なのかは分かりませんが、以前は風邪を頻繁に引き、良く鼻水を垂らしていた子供が、今の所まだ風邪を引いておらず、びっくりしています。
些細な事かもしれませんが、個人的には移住前まで最もストレスを感じていたのが、毎日の満員電車とスーパーのレジに並ぶ時間でした。
電車内も施設内も、多くの人々が同じ時間帯に密集する為、正直息が詰まります。
子供を連れての買い物はこれまた一苦労で、週末に家族で買い物に行っても、結局妻と子供には外で待ってもらって1人で買い物を終らせて合流したりする事も多々ありました。
こちらでは、どこの施設も広々で、以前まで感じていたストレスから開放されました。
一関の方からしたら混む時は混むよ〜と言われるかもですが、その混む状態さえ私からみると快適に感じている位です。
地域の方々との関わりはありますか。
ご近所さんは親切な方ばかりで、とても仲良くさせて頂いています。
手渡しでの回覧板や、冬の雪かき、春先の草取りなど、地域の人たちと協力して生活している感覚は強いです。ここはやはり東京では感じたことのない感覚でした。
また、小学生のスキー体験、地域の桜祭り、小学生の畑の田植え体験などの行事に、地域活動サポーターとして参加しました。
地域活動に一緒に参加されていた方々も、熱心で本当に優しく迎えてくださり、そういった地域の方々や学生達と一緒に活動が出来たことは、私にとってとても貴重な体験でした。
いずれうちの子も小学生になり、その際は父親として一緒に参加できるのが今から楽しみです。
その他にも地域おこし協力隊の方々の活動をInstagram等で拝見しながら、自分でも何か力になれる所があれば積極的に参加して行きたいなと思っています。
一関市のおすすめを教えてください。
岩手の豊かな自然環境で育てられた新鮮な食材が一杯です。
その環境の背景もあるのか、食関連のマルシェが多く開催されています。
地域の特産品はもちろん、個人の方々の個性溢れる食品を味わえるものや、音楽、ハンドクラフト、自然体験、などなど素敵なイベントがたくさん開催されています。
その他、私達家族の好きな場所で言うと、
・奥州湖(胆沢ダム) → 景色がスイス!愛犬と一緒にSUP体験をやってみようと計画しています。
・Ark館ヶ森 → 美しい景色&美味しい料理&可愛い動物!
・厳美 → 磐井川が本当に美しくて見ているだけで癒されます。個人的には商店街が閉まっているのが勿体無い…!
・猊鼻渓 → 断崖絶壁が圧巻の歴史ある舟下りに乗って、360度どこを見ても美しい自然に囲まれます!
・室根山 → いつかパラグライダーに挑戦してみたい!
・種山高原星座の森 → ここで星空キャンプを計画中です!
・縁日 → 赤荻笹谷にあるカフェ。雰囲気が好きで、東京にいる頃から通っています。
・Cafe lounge vin gogh → 古民家を改装した空間で、個性溢れるメニューが魅力的。
・空と樹 → 焼きたてのピザが絶品!
・ソニアレーヌ → 三関にあるレストラン。妻のご両親と初めて会った思い出の場所。料理はどれも美味しすぎます。
・遊水地記念緑地公園 → 綺麗に整備されており、木陰や小川があって、愛犬の散歩やピクニックに最適。桜も凄い!
キリがないのでここまでに、、、
まだまだ行けていない素敵なお店や場所がたくさんあるので、これからも家族でのお出かけを、冒険のような感覚で楽しみたいです!
移住してご苦労されたことはありますか。
雪かきです。
ずっとマンション暮らしで、雪かきをするほど雪が積もる事もほぼ無かったので、出勤前のまだ暗い中、早起きをして雪かきをするのが一苦労でした。
それでも1シーズンに4~5回程でしたし、徐々に慣れてきまして、朝から軽く運動する感覚で、雪国生活の醍醐味を楽しもうと思っています。
一関市への移住を検討されている方へのアドバイスをお願いいたします。
私達のような家族移住の場合、移住後の仕事や子供の教育面などが一番の心配事ではないかと思います。
私達の場合は、移住を考え始めた頃から色々と調べていく間に、一関市の移住コーディネーターの方や先輩移住者の方と気軽に話が出来るオンラインセミナーに参加をして、我々が抱えている不安や気になる事などを直接相談し、解決策を見出す事ができました。
また、東京都渋谷区で開催された移住・関係人口創出イベントというものに参加したところ、市の現状・課題・対策などとてもリアルな内容を聞く事ができ、自分達で調べるよりも、より深く一関について知る事ができました。
何か不安や疑問があるのであれば、こういった直接コミュニケーションが取れる場を是非活用して頂きたいと思っています。
それから、移住コーディネーターの方々の誠心誠意溢れる対応や、イベント参加者の方々の一関市への熱意の熱さは、移住を検討している方にとって心強いものになるかと思います。
一関はこれから進行予定の地域開発や、県内外からいらっしゃった方々の地域おこし活動等により、どんどん発展が期待できる地域だと思います。
東京のような最先端のおしゃれスポットや、キラキラ(ギラギラ?)とした刺激的な場所はそうありませんが、一関での暮らしは、都会にはない、何かゆっくりとしていて、大きくて優しい豊かさを与えてくれる気がします。
今や、ネットさえあれば足りない部分を補う事は可能な時代です。
自分達の暮らし方において、何を優先順位に置くか次第で、暮らす場所についての考えも変わってくるのではないかと思います。
人それぞれ求める事や価値観が異なるので、我々の考えがアドバイスになるのかは分かりませんが、少しでも一関移住を考えている方々の力になれればと思っています。
今後の展望についてお聞かせください。
まず、夫婦で協力しながら子育てを全力で楽しみたいと思っています。
その過程には当然、仕事もあり、人々との関わりもあり、様々な場面で挑戦し、そして失敗をする事があるかと思います。
私自身、自分の考えやキャリアを活かしながら、様々な人と協力しながら、一関をこれからより活発で魅力溢れる地域となるよう、少しでも力添えが出来ればと考えています。
これから子供が成長していく中で、見た目や表層的なものばかりに気が向いてしまったり、失敗や挫折を経験したり、様々な困難に1人で立ち向かわないといけない時が訪れることと思います。
そんな時に、挑戦することを辞めずに進んでいく私の後ろ姿を思い出してくれたり、この一関のゆっくりとしていて、大きくて優しい本質的な豊かさが、子供の糧になる日が来ると良いなと思っています。
