一日の大半は仕事

厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2012年の日本人の実労働時間は月平均151時間。
1年間に換算すると1812時間働いたことになります。仮に20歳から40年働いた場合、生涯労働時間はなんと7万2千時間にもなるのです。

これは実労働時間であり、通勤時間や休憩時間まで含めると、睡眠時間を除いた1日の大半を仕事が占めることになります。

充実した人生を送るためには、この「働く」時間をどう過ごすかが重要だといえるでしょう。

人を動かす「働」

「働」くという字は、人が動くと書きます。
体を動かすだけでなく、心まで動かしたり、動かされたりすることが「働」くことではないでしょうか。

子供のころに出合った美食に感動してシェフを目指す。
入院中に優しくしてくれたスタッフに心を打たれて看護師を目指す。
野球選手に憧れる少年も、アイドルを目指す少女も、きっと心を揺さぶられる瞬間があったはずです。

取材で出会った多くの人が「人の役に立つ仕事」「地域に貢献できる企業」などと話していました。
自分のことだけでなく、みんなが幸せになれる社会を望んでいました。

「いい職場」の条件とは、一緒に働く人が、自分の仕事に誇りを持ち、夢を抱き、待遇面でも精神面でも幸せを感じながら働くことができる職場かもしれません。
組織の仕組みは、すぐに変えられないかもしれませんが、職場の環境や雰囲気なら変えることができるはずです。
働く人の満足度が高くなれば、一人一人のモチベーションがアップします。
意欲や意識が変われば行動が変わり、社員定着率や顧客満足度の向上にもつながります。

さあ、心を動かす仕事を始めましょう。「職の都」一関で。

経営者に聞く 仕事の流儀

愛する家族を守りたい 愛する地元を応援したい
リカーショップコンノ 今野公英さん

今野公英さん

26歳で帰郷し、祖父の代から続く酒屋を父から譲り受けました。
元々酒好きだったこともあり、その魅力に浸かるのに時間はかかりませんでした。

地元から愛される酒屋を目指して、自分の色を出せる店に一新しました。
「本当に良い」と思った酒は、知名度が低いものでも取り扱うようにしました。
中には、蔵元に何度も通って、やっと卸してもらえるようになった銘柄もあります。

商品一つ一つに、思い出と思い入れがあります。
だからこそ、味や香りだけでなく、作り手のこだわり、愛情、情熱や思いなど、「発見」「感動」「喜び」を伝えたり、届けたりしたいです。

震災後は「地元を盛り上げたい」という気持ちが一層強くなりました。
仲間と共に、地元産の米を使った日本酒やリンゴ(ジョナゴールド)を使ったリキュールなどの製造にも取り組んでいます。
お酒を通して、地域の魅力や価値を発信していきたいです。

一生懸命働くのは、一番に家族のため。
月並みですが、「愛する家族を守りたい」その一心です。
家族を守りながら、愛する古里を盛り上げていけたら、それ以上の幸せはありません。

 

今野さん一家 公英さんは「リカーショップコンノ」の3代目。
酒の販売のほか、復興を願った「リンゴのゆめ」などの製造も行う。
妻友紀さんのブログも人気

 

古里で働き、古里で暮らす それが地域の元気につながる
(株)オヤマ代表取締役 小山征男さん

「この仕事に就いたからにはやらなければならない」という覚悟です。
地域に根差した企業であり続けることに、誇りを持って働いています。

社会の変化や経済の動向に左右されやすい業種。震災後は求職者が減りました。
「人の手」が仕事の生命線。定年は60歳ですが、本人が希望すれば65歳まで再雇用したり、Uターン者を積極的に受け入れたり、外国人実習生を雇ったりしています。

一生懸命な社員は財産。震災で工場や農場は被災しましたが従業員は全員守りました。

社宅や社内保育園を完備し、できるだけ働きやすい環境づくりに努めています。

責任者として自分勝手は許されません。
厳しい状況から目をそらさず、常に自問自答しながら、試行錯誤しながら、社員と同じ目線で仕事に励んでいます。
困難を乗り越える瞬間は必ず訪れます。それが社員の自信と会社の活力につながっています。

古里で働くことは、古里で暮らすことです。それが地域の元気につながると思っています。
地域の役に立ち、地域と共に歩む地元志向は、これからも変わりません。

 

(株)オヤマの工場内 「いわいどり」などの鶏肉とその加工品を「安全、安心、健康」をキーワードに
生産、処理、加工、流通、販売の一貫システムで供給
(写真提供 株式会社オヤマ)

 

絶対に聞いておきたい 凄腕(すごうで)経営者の言葉

「一つ一つの作業に真心を込めて良い商品と良いサービスを」
藤原恵美さん (有)藤産業代表取締役

藤原恵美さん

異なる分野でも必ず相手がいるはず。
梱包も、運送も、お客さまの笑顔を思い浮かべながら、作業の一つ一つに真心を込めて届けたい。

 

 

 

「信用と信頼」
佐藤一郎さん (有)モード花泉代表取締役

佐藤一郎さん

相手と長く付き合う中で信頼される仕事をしなければならない。
不況の中で仕事をまわしてもらえるのは、信用と信頼があってのこと。

 

 

 

「安さや効率を追及しない品質にこだわった至極の一品を」
小野寺伸吾さん (株)デクノボンズ(工房地あぶら)代表取締役

小野寺伸吾さん

農家の皆さんが年かけて作った大切な原料だから、価格よりクオリティーを追
及した最高の商品を届けたい。 

 

 

 

「日本で生産をやり続け、お客さまの期待に応える」
及川宏さん (株)千厩マランツ代表取締役社長

及川宏さん

時代と共にお客さまのニーズも変わる。
「千厩」で続けていくために、常に新しいことを考え、いろいろな分野に果敢に挑戦したい。

 

 

 

「安心・安全でおいしい牛乳を消費者に」
佐藤修さん 畑ノ沢牧場代表

佐藤修さん

人の体に入る食品は、おいしさと共に安全が第一。
安全でおいしい牛乳を皆さんに飲んでいただきたくて、毎日牛と向き合っている。

 

 

 

「誠心誠意」
鈴木市郎さん ㈲すずまーと 代表取締役

鈴木市郎さん

私はこれまで人に恵まれ、生きてきました。
友人知人は人生の宝。誠意を持って接することで、多くの知識、情報が得られ、自分を育ててくれました。

 

 

 

「至誠を貫く」
葛西亮介さん (有)かさい農産取締役社長

葛西亮介さん

当たり前のことをやる。今すべきことを本気でやる。
小さなことにも気付き、学び、本気で取り組む。
自分自身を磨き、成長しながらよりよい会社経営を目指しています。

 

 

 

「先を見通し、何ができるのかを考える」
千葉登美夫さん (株)フジテック岩手代表取締役

千葉登美夫さん

世界を見て、自分のあり方を考える。
これから何が必要なのか、何ができるのか、常に一歩先を見通して考え、行動することがビジネスチャンスにつながる。 

 

 

 

 

 

 

 広報いちのせき「I-Style」 平成25年12月15日号