農林産物の放射性物質濃度測定
キノコ類が基準値超える

米に続いてソバの出荷前検査が行われ、11月6日現在、本市では7地域の出荷自粛が解除されました。
一方、野生キノコに続き、栽培キノコ3品目から基準値を超える放射性セシウムが検出されました。
県は、本市産のナメコ・クリタケ・ブナハリタケの出荷などの自粛を要請しました。

ソバは順次自粛解除へ
11月上旬から大豆を調査

ソバと大豆は、県が行う「県産農林水産物の放射性物質濃度の検査計画」に基づく出荷前検査の結果が判明するまで出荷・販売・譲渡・贈答を自粛するよう要請されていました。

このうち、ソバの出荷前検査は10月から始まり、すでに検査結果が判明している次の地域で自粛要請が解除されました。
大豆の検査は11月上旬から開始します。
◇そばの出荷・販売が可能になった地域…【一関】旧舞川村【大東】旧猿沢村【千厩】旧奥玉村、旧磐清水村【室根】旧矢越村【藤沢】旧藤沢町、旧八沢村(いずれも11月6日までに判明したもの)

市内農林産物は62品目
261検体が基準値以下

市民の依頼で市が10月に測定した農林産物は63品目300検体。
このうち食品衛生法上の基準値(一般食品100ベクレル/kg、米や豆類は暫定規制値500ベクレル/kg)を超えたものは8品目39検体(キノコ類と根ワサビ)でした。
検出されたものの基準値を下回っているものは62品目130検体、その他の131検体は不検出でした。〈表1〉

栽培キノコ3種類も
出荷制限へ

販売用栽培キノコのうち、市は簡易測定で基準値の2分の1を超える放射性セシウムが検出された露地栽培原木ナメコ、露地栽培原木クリタケ、露地栽培原木ブナハリタケの各検体の精密検査を県に依頼しました。

その結果、いずれも基準値を超える放射性セシウムが検出されたことから、県は10月31日付で本市に3品目の出荷を自粛するよう要請しました。〈表2〉

また、露地栽培原木ナメコと露地栽培原木クリタケは、原子力災害対策本部長である内閣総理大臣から出荷制限の指示が出されています。

<表1> 放射性セシウム134と137の合計値の結果区分ごとの検体数(10月)

品目

基準値

(100ベクレル/ kg)以下の検体数。

( )内は「不検出」(*注1)検体数

基準値

(100ベクレル/kg)

超過の検体数

 

穀類
 

米  19(11)

0

大豆 12(6) 0
ソバ 3(1) 0
野菜類
 
サトイモ  17(12) 

0

大根 15(11) 0
サツマイモ 13(6) 0
カボチャ 12(6) 0
白菜 10(9) 0
食用菊 8(5) 0
ニンジン 6(4) 0
ネギ 6(5) 0
ゴボウ 4(4) 0
ナンバン 4(3) 0
ミョウガ 4(2) 0
カブ 3(3) 0
ナガイモ 3(2) 0
ニンニク 3(2) 0
マコモダケ

3(0)

0
ヤーコン 3(2) 0
ジャガイモ 3(3) 0
果実類          柿  28(9)  0
キウイフルーツ  5(2) 0
イチジク  4(0) 0
林産物 野生キノコ類  15(1)  17
ナメコ(栽培)  2(0)

10

マイタケ(栽培)  8(0) 4
ヒラタケ(栽培) 2(0) 2
クリタケ(栽培) 1(0) 2

●測定検体数が3以上の品目を一覧
●4月からの食品衛生法上の基準値(一般食品100ベクレル/kg)に基づき区分。
*注1…「不検出」は検出限界値未満を示し、核種ごとに25ベクレル/kg(40分測定)
●測定場所 南部農業技術開発センター(花泉町金沢)北部農業技術開発センター(大東町摺沢)
●測定機器 トライアスラーベクレルファインダー(シンチレーション放射線核種測定器による簡易測定) 

<表2> 販売用栽培キノコの放射性物質濃度検査結果

品目 放射性セシウム
Cs-134  Cs-137 合計
原木ナメコ(露地) 96.5  145  240 
原木クリタケ(露地)  87.0  132  220 
原木ブナハリタケ(露地)  65.5  110  180 

●測定機関:岩手県農業研究センター
●測定機器:ゲルマニウム半導体検出器
●測定日:10月31日

問い合わせ先

一関市役所農政課TEL:0191-21-8427

放射能測定情報はこちらから

●市ホームページ「環境放射能に関する情報」(福島第一原子力発電所事故関係)
http://www.city.ichinoseki.iwate.jp/index.cfm/1,0,157,html
●岩手県ホームページhttp://www.pref.iwate.jp/
「環境放射能に関する情報」(福島第一・第二原子力発電所事故関係)など

広報いちのせき「I-Style」 平成24年11月15日号