「みんなで守り、創り 未来へ引き継ぐ 魅力ある景観まちづくり」を将来像に

北限の棚田と称される「山吹棚田」(大東町大原地内)

市は、「一関市景観計画」と「景観まちづくり条例」を制定しました。本市の美しく魅力ある景観を保全整備し、後世に継承するとともに、これらを生かした地域の活性化や交流の促進など、総合的な景観まちづくりを推進するために定めたものです。
市は17年12月、景観法に基づき景観形成施策を行う「景観行政団体」となり、18年には骨寺村荘園遺跡とその周辺について「本寺地区景観計画」を制定し、景観形成を図ってきました。
本計画では、本寺地区を除く市全域を景観計画区域と定め、良好な景観形成の方針や行為の制限などをまとめました。
7月1日から、一定規模以上の建設行為などを行うには、事前協議の上、市に届け出が必要となります。
計画策定に当たっては、学識経験者、関係団体の代表者、まちづくりスタッフバンク登録者などで構成する景観計画検討委員会を開催して意見をいただいたほか、景観まちづくり懇談会、パブリックコメントなどで多くの市民から意見をいただきながら進めました。

景観まちづくりの将来像

本市の景観まちづくりの特徴や課題を踏まえ、「みんなで守り、創り 未来へ引き継ぐ 魅力ある景観まちづくり~活力ある都市景観とふるさとの原風景が調和した景観づくり~」を景観まちづくりの将来像としました。

景観まちづくりの基本方針

景観まちづくり将来像の実現に向けて▼一人ひとりが誇りをもって参加できる協働の景観まちづくり▼水と緑の恵みを生かす景観まちづくり▼地域の個性ある景観を守り育て、つくり、生かす景観まちづくり▼岩手県南・宮城県北の中核都市としての魅力と活力のある景観まちづくり―の4つを基本方針としています。
また、地域の個性ある景観を守り育て、生かしていくため▼一関地域「活力ある都市と自然・歴史文化が調和する広域拠点の景観づくり」▼花泉地域「花と泉の潤いと活力みなぎる田園の景観づくり」▼大東地域「蔵街道と祭りの映える室蓬譲水の里の景観づくり」▼千厩地域「街道と歴史・自然が調和する交流拠点の景観づくり」▼東山地域「自然の恵みと文化が調和する観光拠点の景観づくり」▼室根地域「室根山と祭りの映える安らぎのある里の景観づくり」▼川崎地域「川の恵みと歴史が調和するふるさとの景観づくり」―を地域ごとの景観まちづくり方針としています。

景観形成基準

将来像と基本方針に基づく景観まちづくりを推進するため、建築物の建築、工作物の建設、その他開発行為や物件のたい積などの対象行為に対して、配慮すべき「指針」と則すべき「基準」に分けて定めました。

届け出対象行為の例(景観形成重点地区を除く)
建築物

高さ13メートルまたは延べ面積1000平方メートルを超えるもの

工作物

高さ13メートルまたは築造面積1000平方メートルを超えるものなど

その他

都市計画区域内では3000平方メートル、区域外では1万平方メートルを超える開発行為や土石の採取など

景観形成重点地区

特に重点的に景観形成を図っていくべき地区として、厳美渓周辺地区を指定しました。
重点地区では、届け出対象行為の規模を小さくし、きめ細かく景観形成基準を設けています。
景観上重要な地区については、今後、皆さんの意見を伺いながら、さらに重点地区の指定を行っていきます。

推進方策

将来像の達成に向けて▼景観まちづくりの意識啓発▼協働の取り組み促進▼景観法に基づく取り組みの推進―の3つの方策により景観まちづくりを進めていきます。

計画の全文は、本庁建築住宅課、各支所建設課に備え付けるほか、市ホームページにも掲載しています。

景観まちづくりフォーラムを開催します

日時

6月27日(土)13時~

会場

一関文化センター中ホール

内容
  • 北原啓司弘前大教育学部副学部長による基調講演「景観を生かしたまちづくり(仮題)
  • 実践事例発表
  • 景観計画・景観まちづくり条例の概要説明

 

問い合わせ先
本庁建築住宅課建築指導係

(広報いちのせき 平成21年6月15日号)