【国登録文化財】伝統的な宗教建築が評価 日本基督教団一関教会

三角形アーチ意匠で飾られた日本基督教団一関教会 3月16日、国の文化審議会は、田村町の「日本基督教団一関教会」を国の登録有形文化財とするよう文部科学相に答申しました。
 同教会は昭和4年、宮古教会の羽生義三郎牧師の設計により建てられました。建築面積171平方メートルで、木造平屋建て、屋根は切り妻の鉄板ぶき。礼拝堂の正面右側に尖塔(せんとう)が建ち、尖塔の屋根頂部には十字架が置かれています。
 小屋組みは、ハンマービーム架構やタイバーで構成。外壁は真っ白に塗られた下見板張りで、内側は板張りの天井と腰板を除いた部分がしっくいで塗られています。
 窓は、教会建築によく用いられる、真ん中がとがった「尖塔アーチ」の形をしています。礼拝堂や尖塔には2連式の尖塔アーチ窓が連続して用いられ、この教会の大きな特徴となっています。これら外観および内装が建築当初の状態をよく伝えていることが高く評価されました。
 登録有形文化財は、平成8年の文化財保護法改正により創設された新しい制度。建築後50年を経過した建造物で、住宅や寺社などの建築物、橋などの土木構造物など幅広い文化財が対象となり、建造物を守りながら活用することを目的としています。
 市内には、同教会を含めて36件の登録有形文化財があります。

(広報いちのせき 平成19年5月1日号)