特定外来生物とは

 人間の活動により他の地域から入ってきた生物のうち、自然環境や人の生命・身体、農作物などに被害を与える、または与えるおそれのあるもので、「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」により指定された生物のことです。

 特定外来生物は、次の行為が原則禁止されています。

  飼育  栽培  運搬  輸入  保管  譲渡  野外に放つ など

 また、外来生物法の規制対象ではありませんが、生態系に悪影響を及ぼすおそれのある生物で環境省が指定したものを生態系被害防止外来種といいます。

 特定外来生物ってなに?(チラシ) [38958KB pdfファイル]

市内に分布している特定外来生物

オオキンケイギク(特定外来生物・緊急対策外来種)

 キク科の植物で高さは30センチメートル~70センチメートルになる。5月~7月に開花し、「黄色のコスモス」として観賞用に広く栽培されている。

オオキンケイギク

オオハンゴンソウ(特定外来生物・緊急対策外来種)

 キク科の植物で高さは50センチメートル~3メートルになる。7月~10月に開花する。

 寒さや湿地に強く盛んに繁殖する。

オオハンゴンソウ

アレチウリ(特定外来生物・緊急対策外来種)

  ウリ科の植物でツルの長さは数メートルから10数メートルになり、花は8月~10月に開花する。

  他の植物に巻き付いて成長を妨げる。ハート形の葉が特徴。

アレチウリ

セイタカアワダチソウ(重点対策外来種)

 キク科の植物で高さは50センチメートル~3メートルになる。8月から11月に開花する。

 主に観賞用として栽培されていたものが野生化し、河川敷や空き地で繁殖している。特定外来生物ではありませんが、所有地に繁茂している場合は、できる範囲での駆除にご協力ください。

市内に分布している条件付特定外来生物

 令和5年6月1日からアカミミガメとアメリカザリガニは「条件付特定外来生物」に指定されました。

 販売等を目的としない飼育・運搬・譲渡は許可なしでできますが、販売、購入、輸入、野外に放つことなどは原則禁止されます。

 アカミミガメやアメリカザリガニを飼育する場合は、寿命を迎えるまで責任を持って飼育し、逃げ出さないように注意してください。

アカミミガメ(条件付特定外来生物・緊急対策外来種)※ミシシッピアカミミガメ、キバラガメ、カンバーランドキミミガメの総称

 原産地はアメリカ東南部からメキシコで、大きさは雄が20センチメートル、雌が28センチメートルほど。

 飼育下では40年以上生きた例がある。「ミドリガメ」の通称でペットとして輸入された。

アカミミガメ

アメリカザリガニ(条件付特定外来生物・緊急対策外来種)

 原産地はアメリカ南東部からメキシコ北東部で、大きさは10センチメートルほど。

 12年近く生きた例がある。食用のウシガエルの餌として持ち込まれた。

アメリカザリガニ

東北管内に分布している特定外来生物

ツヤハダゴマダラカミキリ

 東北県内では、宮城県・福島県で生息が確認されています(2023年現在)。

 原産地は中国、朝鮮半島北部で、大きさは1.7~4センチメートル。

 幼虫が木の中を食い荒らし、アキニレ、カツラ、トチノキといった広葉樹に枯損の被害を及ぼしています。

 在来種のゴマダラカミキリと非常によく似た見た目ですが、全く別の生物です。

 

 出展:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

    リーフレット「見つけよう!ツヤハダゴマダラカミキリ」

特定外来生物等の防除について

 特定外来生物等が生息してしまった場合には、土地の所有者や管理者が早期に防除することが重要です。

 なお、防除のためであっても、特定外来生物(条件付特定外来生物を除く)を生きたまま保管・運搬する場合、外来生物法に基づく防除の確認・認定が必要です。

 詳しくは、環境省東北地方環境事務所(022-722-2870)にお問い合わせください。

 植物の場合

  特定外来生物に指定されている植物が自宅の庭などに生い茂っている場合は、下記のようにできる範囲での駆除にご協力をお願いします。

  ・根から抜き取る。または種ができる前に地際で刈り取る。

  ・種子がある場合は、飛散しないようにその場でごみ袋に入れ、枯れた後に燃やすごみとして出す。

  外来植物の防除にご協力を [618KB pdfファイル]

参考

 特定外来生物は、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づき対応してください。

 発見した植物が特定外来生物であるかどうかの判断は、環境省作成の特定外来生物同定マニュアルをご活用ください。