【被害の概況】

7月2日現在の市の物的被害額は、河川・道路などの土木施設や農地・ため池などの農地・農業用施設を中心に、約42億円(国、県所管の国道や河川などの被害を除く)となっています。内訳は下の表のとおりです。

【避難勧告】

土砂災害による孤立や家屋倒壊の恐れなどから、▽6月14日に厳美町字市野々原・字祭畤地内の22世帯▽16日に厳美町字柧木立地内の1世帯▽18日に萩荘字栃倉南地内の1世帯―計71人に避難勧告を行いました。

【避難状況】

自衛隊は孤立者の救助、物資の輸送、避難者の一時帰宅などに尽力(写真:陸上自衛隊第9師団広報提供)炊き出しボランティアを行う日赤奉仕団の皆さん

市社協職員の協力も得て行われた新避難所への引っ越し作業旧山谷小を活用した新たな避難所。プライバシーやコミュニティーの確保に配慮した改修を行い、本寺小から10世帯が移動

本寺小避難所に避難した世帯のうち10世帯は6月25日、世帯ごとに間仕切りされ、風呂場や調理室なども備えた厳美公民館山谷分館(旧山谷小)に移転し、7月2日現在で41人が避難しています。そのほかの避難者は、市営アパートや親戚宅などに避難しています。

【道路の通行止めなど】

市野々原地内国道342号で急ピッチで進む復旧工事(6月27日)

7月2日現在、国道342号3カ所、市道6カ所の計9カ所が通行止めとなっています。
祭畤地区への暫定的なう回路として、林道板川線が6月24日から、住民の一時帰宅や現場調査、工事車両の通行などに活用されています。なお、厳美町字板川地内より西は7月2日現在、災害対策基本法に基づく警戒区域に指定されており、許可車両以外の立ち入りは規制されています。

【土砂ダム】

大量の土砂が磐井川をせき止めた市野々原地内。右は上流の市野々原砂防ダム(6月14日)同土砂ダムでは18日から24時間体制で仮排水路の開削工事が行われ、21日から排水開始。引き続き水路の断面拡大の工事が行われました(6月27日)

磐井川4カ所、産女川1カ所の計5カ所で土砂の崩落によるせき止めが確認されています。このうち緊急に対応が必要な磐井川の市野々原地内は、国土交通省で排水ポンプによる排水を行うとともに仮排水路の設置工事を進め、6月21日に仮排水路からの排水を開始。引き続き断面拡大の作業が続けられ、7月5日に完成しました。

【土砂災害への警戒】

土砂災害警戒のため24時間監視するカメラ産女川砂防ダムの復旧工事(7月2日)

梅雨の大雨などに備え、磐井川流域の57行政区、約8000世帯に、避難が必要となった場合の避難方法などを記載したチラシを、行政区長を通じて配付しました。また、磐井川流域に住む皆さんにいち早く正確な情報を伝達するため、新たに市の光ケーブルを活用した屋外スピーカーを緊急に設置します。
さらに、磐井川と産女川の急激な増水を素早く察知するため、監視カメラを4台、センサーを4カ所に設置するなど、異常が発生した場合は直ちに広報活動ができるよう、迅速、確実な周知体制の強化を図っています。

【国への要望】

福田首相(左前)が来市し、本寺小学校の被災者を激励(6月18日)

今後の復旧が円滑に行われるよう、▽総務大臣(6月16日)▽関係省庁(6月20日)▽衆議院・参議院災害対策特別委員会(6月21日・7月2日)―に対し、激甚災害の早期指定や公共土木施設等の復旧、被災者への支援などについて要望を行いました。
政府は7月4日、農地などの災害復旧事業について、一関市への「局地激甚災害」の指定を決定しました。これにより、復旧事業に対する国庫補助のかさ上げなどが講じられます。

【義援金】

多くの義援金が寄せられました

企業や団体、個人から市に対して、7月4日現在で2146件、4470万円余りの善意をお寄せいただいています。

市は今後とも、避難している皆さんが一日も早く平常の生活に戻れるよう最大の努力をするとともに、二次災害防止や災害個所の復旧に、関係機関との連携を図りながら努めていきます。

■主な被害内訳(7月2日現在)

分野

被害額

主な内容

住家など 

9900万円

住家:全壊1棟、半壊2棟、一部損壊179棟など
農地・農業用施設

14億2000万円

農地35.4ヘクタール、農業用施設142カ所、林道15カ所など
農作物

600万円

水稲、リンドウなど
土木施設

15億500万円

河川14箇所、道路148箇所、橋梁9カ所
学校・社会教育

2億8700万円

学校教育施設36件、社会教育施設13件など
社会福祉

200万円

社会福祉施設10件、児童福祉施設7件
都市施設

2億2800万円

下水道3カ所、簡易水道6カ所、公園8カ所など
商工・観光関係

6億4300万円

商業120事業所、工業57事業所、観光施設11件
その他

600万円

公営住宅など

(広報いちのせき平成20年7月15日号)