このまちで、歴史にはぐくまれてきた四季折々の祭り。中でも、とりわけ私たちの心を熱くするのが、夏の祭り。照りつける日差し、入道雲、せみ時雨、浴衣、うちわ。行く夏を惜しむように躍動する人々の熱狂、先祖に思いをはせる静寂―今年の夏も、一関は地域色豊かな、さまざまな祭りに彩られました。
 七夕飾りと地域自慢のにぎやかな山車が千厩音頭に合わせて躍動する“千厩夏まつり”。夏の新たなイベントにと始まり住民総参加が自慢の“むろね夏まつり”。時の太鼓、大一関神輿祭、くるくる踊りと商店街を彩る七夕飾りが名物の“一関夏まつり”。かつて地域で産出された水晶をかたどる六角形のあんどんで先祖の霊を迎える“摺沢水晶あんどん祭り”。疫病蔓延に沈んだ郷土を立て直そうと青年たちが始め、現在は二十歳を迎える若者たちが担っている“大原だるま祭り”。夏の終わりの北上川を大輪の花火と灯籠流しで彩る“おらが自慢のでっかい花火大会”。地域の特産「もち」で夏のにぎわいを創出しようと行われている“花泉夏まつり”。
 ひとときの熱狂に酔いしれ、そして静かな日常へ。
 実りの秋は、すぐそこまで―。

おらが自慢のでっかい花火大会

一関夏まつり花泉夏まつり摺沢水晶あんどん祭り

大原だるま祭りむろね夏まつり

(広報いちのせき平成19年9月1日号)