平成19年 秋の叙勲・褒章

 秋の叙勲・褒章が発表され、長年それぞれの分野でその進展に尽くされた功績により、市内からは叙勲に4人、褒章に3人が栄誉に輝かれました。

旭日中綬章
地方自治功労

佐藤正春さん佐藤正春さん(76)

竹山町

元県議会議員
 一関市出身。昭和38年から旧一関市議5期、58年から平成19年まで県議6期を務め、長年にわたり市政、県政の発展に尽くされました。平成元年に地方自治功績により藍綬褒章を受章。「“政治は福祉なり”。日の当たらない弱者に力を与えるのが政治と考え議員活動に当たってきた」と語り、現在も、社会福祉法人総括理事長として高齢者、障害者の福祉向上のため活躍されています。

瑞宝双光章
消防功労

佐藤健さん佐藤健さん(70)
花泉町涌津
元両磐地区消防組合消防正監
 一関市花泉町出身。昭和39年旧花泉町消防団常備部に入り、47年両磐地区消防組合職員。千厩、一関両消防署長、消防本部総務課長、消防次長などを経て平成4年から8年まで消防長を務められ、消防業務に尽くされました。「与えられた仕事をひたすら務めてきただけ。長年務めることができたのも職場の上司や先輩、同僚の皆さんの支援、指導のおかげです」と語られました。

消防功労

鈴木孝志さん鈴木孝志さん(81)
東山町長坂
元東山町消防団長
 一関市東山町出身。昭和21年旧長坂村警防団に入り、旧東山町消防団で分団長、副団長などを経て平成5年から9年まで団長を務められ、消防業務に尽くされました。「消防精神を養おうと入団しましたが、結果として人のためにもなったのだと思います。51年余りの消防人生を全うできたのは家族のおかげ。今後も自分にできることで世の中に尽くしたい」と語られました。

瑞宝単光章
へき地保健衛生功労

大山つぎ子さん大山つぎ子さん(80)
千厩町清田
元千厩町保健婦長
 一関市千厩町出身。栄養士兼看護婦として民間の病院で勤務後、昭和30年旧小梨村保健婦。31年に旧千厩町保健婦となり、予防主任保健婦、保健婦次長を経て59年から2年間、保健婦長を務められました。長年にわたり、母子保健衛生の向上や成人病予防、栄養士の経験を生かした食生活改善など、各種保健活動の中心として活躍され、町民の健康づくりに尽くされました。

緑綬褒章
社会奉仕活動功績

中島惠子さん中島惠子さん(84)
山目
社会福祉施設等奉仕者
 北上市出身。小学校教諭退職後の昭和56年に一関婦人ボランティアの会・一関市地区婦人赤十字奉仕団に入会、平成6年から15年まで同会会長として地域福祉の向上に尽くされ、現在も福祉施設での習字ボランティアなどで活躍されています。「千葉チエ子初代会長の努力と、心を一つにした会員の皆さんの活動のたまもの。その代表としての受章と思っています」と語られました。

藍綬褒章
統計調査功績

下川原幸悦さん下川原幸悦さん(79)
大東町鳥海
元農林業センサス調査員
 一関市大東町出身。農業の傍ら昭和25年から長年にわたり農林業センサスや国勢調査員として、統計調査業務の推進に尽くされました。「誰かがやらねばならない仕事。当たり前のことをやってきただけで、思いがけない受章」と謙そんしながら、「回収や聞き取りのため、時には何度も訪問するなど苦労もありましたが、家族の協力で務めることができました」と語られました。

更生保護功績

千葉良市さん千葉良市さん(63)
萩荘
保護司
 一関市出身。農業の傍ら昭和55年に保護司となり、一関地区保護司会事務局長、副会長を経て平成16年から会長、18年からは県保護司会連合会副会長も併せて務められ、更生保護に尽くされています。「35歳で保護司を拝命し、さまざまな出会いの中で自分も学びながら務めてきました。今後も、対象者が立ち直り、社会の中で生活できるよう、支えに力を注ぎたい」と語られました。

  

危険業務従事者叙勲

 危険性の高い業務に長年尽力した人に対する叙勲が発表され、市内からは2人が栄誉に輝かれました。

瑞宝単光章
矯正業務功労


菊地昭彦さん菊地昭彦さん(65)
狐禅寺
元法務事務官
 宮城県大河原町出身。昭和37年法務事務官となり、盛岡少年刑務所勤務などを経て、同一関拘置支所矯正処遇官・副看守長として受刑者などの矯正指導に当たられました。「母からの、社会人の門出にと贈られた印鑑と『自分で選んだ仕事、最後までやり遂げなさい』の手紙。この二つを宝に、地域の方々や職場の皆さん、家族の支えで、職務を果たすことができました」と語られました。

消防功労

佐藤正さん佐藤正さん(62)
室根町矢越
元両磐地区消防組合消防司令
 一関市千厩町出身。昭和44年旧千厩町消防団常備部に入り、47年両磐地区消防組合職員。千厩、室根、大東各消防署、消防本部勤務を経て千厩消防署副署長を務められ、消防業務に尽くされました。「思いもかけない受章。いつ出動命令があるかわからない不規則な生活で大変な思いをさせた家族、そして職場の先輩・同僚の支えがあってのことと感謝しています」と語られました。

(広報いちのせき平成19年12月1日号)