和算に挑戦

平成20年度出題問題②[中級問題]&解答例

 図のように全円内に直角三角形が内接し、小円は直角三角形に内接、大円は直角三角形の2辺と全円に接しています。
小円の直径が1cmのとき、大円の直径を求めて下さい。
※天保12年(1841)に根城八幡宮(大船渡市)に奉納された算額の問題です。

審査員講評


解答例

解説

 中級問題は、大船渡(おおふなと)市の根城八幡宮に、天保(てんぽう)12年(1841)8月に千葉胤道(たねみち)の門人21名が奉納した算額の問題です。根城八幡宮には2枚の算額があり、いずれも縦60cm、横182cmほどのものです。一方の算額は、上3分の1が欠損し奉納年月日がありませんが、2面の算額は対と考えられます。  中級の問題は11問掲載されている算額のうち5番目にあり、水野貞蔵有信の提出したものです。算額奉納者の師匠は千葉胤道ですが、この人は一関の和算家千葉胤秀(たねひで)の息子で、胤秀の跡を継いだ関流8伝の和算家です。千葉胤道は、一関から太平洋沿岸部まで出張して和算を教えたのです。 算額には次のように描かれています。


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