誰でも気軽にアートを楽しめる そんな場を作るのが夢

木村静恵さん

工房てんとう虫でアート創作などを指導する
木村静恵さん

NPO法人アートで明るぐ生ぎるかわさきが運営する障害者の地域活動支援センター「工房てんとう虫」所長。狐禅寺

まざまな違いを乗り越えて、人と人をつなぐ力があるアート。工房てんとう虫利用者の絵は、優しいタッチの花、鮮やかな色彩の鳥、特徴をとらえた身近な人など、見る人をひきつけます。木村静恵さんは、画材の使い方を教えたり、描き方をアドバイスしたりしながら利用者の創作活動を支えます。
校時代から市内で美術教室を開いていた故木村明央さんに師事し、仕事の傍ら創作活動も続けている静恵さん。自作のコラージュを基に描いた抽象画は美術団体二科会の公募展「二科展」で4回入選するなど、高い評価を受けています。同工房との接点も、同じ美術教室に通った仲間が講師として携わった障害者アート交流教室のアシスタントを務めたことでした。
「『絵を見たよ』など、アートが工房利用者と地域の方との接点になっています。絵を描くことは利用者の自己表現とリフレッシュの場になっているし、物をよく見ることで視点が変わります」と語る静恵さんの夢は「誰でも気軽にアートに親しめる場をつくること」。
「飽きやすい性格なのに唯一飽きないのが絵」と自らを分析。完成した作品に満足することなく、「まだ見たことのないような作品を作りたい」と自分を表現する手段としての創作にこだわります。

(広報いちのせき 平成21年2月15日号)