File №9 本寺の冬景色(厳美町)

春を待つ

本寺の冬景色(厳美町)

この冬は比較的温暖で、雪も少ない日々が続いています。
でも、市内指折りの積雪地、栗駒山(須川岳)のふもと、厳美町本寺地区の冬の厳しさは格別。市街地に雪がほとんど見られない時期となっても、田畑には一面の雪景色が広がります。
西に望む栗駒山は、純白の雪に包まれ静かな眠りについています。
岩手・宮城内陸地震から8カ月余り。大きな被害を受けた地区内では、現在も土木や治山工事が懸命に行われ、着実に復興が進んでいます。
強い低気圧が関東地方などに春一番をもたらした2月半ば、本寺の里に栗駒おろしの風が細い絹糸のような雨を運び、陽光が差し込んで二重の虹が架かりました。
何かいいことが起きそうな、そんな気持ちにさせてくれる、思いがけない自然からのプレゼント。
うららかな春の訪れまで、あともう少しです。

(広報いちのせき 平成21年3月1日号)