千厩ひなまつり実行委員会

千厩の商店街を彩る手作りのひなまつり

カラフルな布を使ってつるし雛を作る蔵サポーター

明るい笑顔に弾む会話。楽しくおしゃべりしながらも、手は休まず作業を続けています。この女性たちが一つ一つ丁寧に作っているのは、色鮮やかなひな飾りです。
2月11日から3月3日まで、千厩酒のくら交流施設や千厩商店街で催される「せんまやひなまつり」。実行委員会を組織して取り組むようになって3年目となりました。蔵サポーターの会(昆野洋子会長、会員35人)と商工会議所女性会千厩支部(熊谷充子部長、会員123人)、観光協会などが手を組んで企画。準備に余念のない毎日です。
蔵サポーターの女性たちが作っているのは「つるし雛」。人型や野菜、動物、宝物など子孫繁栄や家庭円満の願いを込めた飾りを、紅白の輪につるしたひな飾りです。旧佐藤家住宅に飾られる20組以上の檀飾りひな人形と合わせて飾り、せんまやひなまつりを鮮やかに彩ります。
昨年飾ったつるし雛は約700個。ことしは1000個飾ることを目標に昨年10月から準備に取り掛かり、毎週のように集まっています。古着や風呂敷などをリサイクルしたり、ちりめんを使ったりして丁寧に縫い合わせ、手作りしています。
商工会議所女性会が準備しているのは「結び雛」。紙製のテープを切りそろえて丁寧に結び、お内裏様とおひな様のそれぞれに、小さな顔を付ければ出来上がり。紙の重なりが着物の襟のように、きれいな色の変化を見せています。
結び雛は、せんまやひなまつりに合わせて開催するスタンプラリーのプレゼント景品。千厩商店街の店舗をひな人形などで飾り付け、町内を歩いてもらえるようにと工夫しています。参加店の店頭にはためく「せんまやひなまつり」のピンク色ののぼりは、商店街をひなまつり色に飾り付けたようです
参加店の食堂では「ひな御膳」「ひな弁当」などを企画。訪れる人々に、目だけでなく食も楽しんでほしいと、おもてなしを考えています。
「ことしは「昔の着物展」と題して明治・大正時代の花嫁衣裳などを展示します。毎年楽しんでもらえるよう工夫していきたい」と昆野会長。せんまやひなまつりは、女性たちがつくる千厩の新しい春の風物詩となりつつあります。

(広報いちのせき 平成22年2月1日号)