若手医師と懇談会開催

市は若い医師の意見を聞き医師不足解消の手掛かりにしようと、市内の病院に勤務する研修医ら医療関係者との地域医療懇談会を9月28日、県立磐井病院で開催しました。

「市は市民への救急外来へのかかり方の周知を徹底してほしい」「医師確保には教育環境を整えることが重要ではないか」などの意見が出されたほか、地域医療における研修医の役割、医師のキャリア形成などが話されました。

意見を述べる臨床研修医地域医療への思いを語る勝部市長

懇談会には1、2年次の臨床研修医15人と蛯名勉院長ら病院関係者、一関市医師会の中野淳平副会長、市から勝部市長、齋藤保健福祉部長らが出席しました。

勝部市長は「地域医療は市が抱える大きな課題の一つ。研修医の皆さんの話をよく聞いて支援の方法を探り、将来多くの皆さんがこの地に定着していただければと願っている」とあいさつ。

同院の加藤副院長は、県内12病院が連携して行っているいわてイーハトーブ臨床研修病院群の取り組みを説明。

研修医の数に比べ指導医が少ないことに触れ、「指導医に負担がかかっている」と現状を語りました。

現在、市内で臨床研修医を受け入れている唯一の医療機関で、1年次8人、2年次7人が研修する同院。

常勤医師が62人の同院にとって、臨床研修医は大きな戦力。

特に救急外来で力を発揮しています。

市民への情報提供を

懇談では、夜間の救急外来の患者数が多く、時には眠れないまま翌日に連続して勤務する過酷な状況を訴え「緊急性のない症状は昼間に受診するなど、市は市民への情報提供をしっかりしてほしい」との意見が出されたほか、「退院後に行くところがないと退院を渋られることが多いが、磐井病院は急性期の医療機関であることを理解してほしい」「岩手の医師を増やすには、県内出身の医師を増やすことが近道。勉強がしっかりできるような教育環境を整えることが重要」などが指摘されました。 
「日々の医療に追われ、市とのかかわりを考えたことがなかった」「研修1年目の自分は未熟。患者がどう思っているのか知りたいと同時に、自分たちの思いを伝えられる場があれば」など、率直な意見も出されました。 

医師は多様な経験必要

病院側からは、「初期研修医は、医師としてのキャリア形成の最初のステップ。さまざまな医療機関を経験し、医師としてキャリアを積む必要があることを理解してほしい」との意見も出されました。 
勝部市長は「市として医療をめぐる現状を市民にしっかりと周知するなど、情報発信に努めていく」と語りました。

県大会制して全国へ

    細川正孝監督(左)、菅原文男会長(右から2人目)、石崎泰男主将(右)が勝部市長に全国出場を報告しました

東山町の東山シニアソフトボールクラブ(菅原文男会長)の選手ら3人は9月29日、市役所本庁を訪れ、10月2日から山形県で行われる全日本シニアソフトボール大会での活躍を誓いました。

菅原代表は「週3回の練習はきつかったが、健康づくりや仲間作りにもなっている。なんとか全国で1勝したい」と決意を述べました。

勝部市長は「頑張ってきてください」と激励しました。

(広報いちのせき 平成22年10月15日号)