一関市ゆかりの洋画家 森本仁平 生誕百年

洋画家 森本仁平(1911~2004年)は、一関市ゆかりの美術家として最も親しまれている一人と言えるでしょう。
戦前戦後の都合9年間を当市で過ごした森本の作品は、静謐な風景画でよく知られています。

森本が一関にやって来たのは、東京美術学校師範科を卒業した1932(昭和7)年のことで、一関高等女学校に教諭として赴任し、美術と習字の授業を4年間受け持ちました。
また、1945(昭和20)年末からのおよそ1年間は木工家具デザイナーの梶田恵を助けて一関授産所で木工芸品の絵付けに一年間携わり、その後4年間山目中学校の図工の教諭を勤めました。
教鞭を執る一方で絵画制作に力を注ぎ、地域の美術振興にも尽くす姿は、多くの人びとに深い印象を残しています。

当館では作家ご本人から寄贈いただいた12点の作品を所蔵しており、機を捉えて皆様にご覧いただいてきました。
このたび生誕百年を記念して、森本仁平生誕の地である石川県の石川県立美術館、加賀アートギャラリーと西磐井教育会館所蔵の作品を加え、森本作品の魅力をより広く、より深く知っていただくための展覧会を開催することにしました。

本展では円熟した風景画だけでなく、そこに至る前の初期作品や自画像といった、森本の画業を語る上では欠かせない作品も紹介します。
期間を二つに分け、前期は「初期作品と自然」、後期には「人びとの暮らしと舟」を特集し、合わせて40余点を展示しますので、前期、後期ともに博物館へおいでいただけましたら幸いです。

※広報8月15日号7ページの「観光施設等無料優待券」をご利用ください。

浜ひるがお 1997年 油彩・画布 60.6×90.9cm 一関市博物館所蔵
浜ひるがお 1997年 油彩・画布 60.6×90.9cm 一関市博物館所蔵

一関市博物館案内

テーマ展2
生誕百年 森本仁平展

■会期…10月1日(土)~11月27日(日)
※会期中に展示替えを行います(前期10月1日(土)~30日(日)、後期11月1日(火)~27日(日))。

グラス・ペインティング
(ガラス絵)に挑戦

■日時…10月9日(日)・10日(月)(祝)いずれも午前の部9時~12時、午後の部13時~16時
■対象・定員…小学3年以上・各15人
■参加費…300円※付き添いの保護者も参加してください。

あなたも刀鍛冶修業

五寸釘からペーパーナイフを作ります。
■日時…10月22日(土)13時~16時
■対象・定員…小学5年以上・20人
■参加費…200円(材料代)

美術館ツアー

■日時…10月23日(日)9時~17時
■コース…「生誕百年 森本仁平」展を鑑賞後、バスで移動。萬鉄五郎記念美術館「写真家 菊池俊吉展」、花巻市東和町で開催される「まちかど美術館2011 アート@つちざわ」を鑑賞します。
■定員…60人※小学生以下は保護者同伴
■参加費…2000円(観覧料、昼食代)
■申込期限…10月14日(金)

※10月29日(土)・30日(日)は、東北文化の日で、入館料が無料になります。

(広報いちのせき 平成23年10月1日号)