一関市と藤沢町が合併、新一関市誕生 中東北の拠点都市を目指す
一関市と藤沢町は9月26日に合併し、面積1,256.25平方キロメートル、人口12万7,642人の新「一関市」が誕生しました。
同日は藤沢支所で開庁式が行われ、「中東北」の拠点都市を目指す新しいまちづくりがスタートしました。
藤沢支所で開庁式 テープカットなど行い 新市の誕生を祝う
藤沢支所の玄関前でテープカットを行い、新市誕生を祝った。
左から小野寺恒雄自治会協議会長、白石紗輝さん(新沼小6年)、太田和男県南広域振興局副局長、千田帆乃果さん(藤沢小5年)、勝部修一関市長、岩渕桂人君(黄海小6年)、菅原啓祐一関市議会議長、畠山博藤沢地域自治区長
26日午前8時15分から行われた藤沢支所の開庁式には、勝部修市長、藤沢地域自治区(名称は藤沢町)の畠山博区長、職員ら約80人が出席しました。
式辞に立った勝部市長は「両市町の資源、歴史や文化などを融合させながら地域の総合力を高めたい。
市民が誇りを持ち、愛着を感じられる地域を築き、中東北の拠点都市を目指したい」と述べました。
菅原啓祐一関市議会議長、田村均次県南広域振興局長(太田和男副局長代読)が祝辞を寄せました。
続いて藤沢支所玄関前で藤沢、黄海、新沼3小学校の児童や来賓らと勝部市長、畠山区長らがテープカットを行って新市の誕生を祝いました。
藤沢小5年千田帆乃果さんは「ソフトテニスをしているので、市内のソフトテニスを頑張る友達と仲良くなりたい」とにっこり。
黄海小6年岩渕桂人君は「一関市の皆さんに藤沢の良さを知ってほしいし、遊びに来てほしいです」と言葉を弾ませました。
新沼小6年白石紗輝さんは「大好きな藤沢町がなくなるのは少しさみしいけど、みんなが幸せに生活できたらうれしい」とさみしさをにじませながらも、新しいまちに期待を込めました。
新市の面積は宮古市に次ぐ1256・25平方キロメートル、人口は盛岡市に次ぐ12万7642人でいずれも県内2番目です(2010年国勢調査数値)。
藤沢町の区域には藤沢支所と地域自治区が設置され、諮問機関の地域協議会(期間は13年3月31日まで)も置かれました。
勝部修市長は畠山博前町長を地域自治区長に、佐藤元美前藤沢町民病院事業管理者を病院事業管理者に選任。
開庁式終了後には同支所で職員に対する辞令交付式も行われました。
辞令交付式で勝部市長は「行政はサービス業。立ち位置を住民と同じ場所に置く住民起点で賞味期限を意識したスピード感ある仕事をしてほしい。毎日、毎週、棚卸しをしながら業務管理を徹底し、住民満足度の一歩先を目標にしてほしい」と訓示しました。
同日は、事務の引き継ぎ式も行われ、旧藤沢町の事務を新一関市に引き継ぎました。
旧自治センターを改修した藤沢支所
式辞を述べる勝部市長
祝辞を寄せる菅原市議会議長
藤沢支所で行われた辞令交付式
勝部市長へ事務を引き継ぐ畠山前町長
千田帆乃果さん(藤沢小5年)
テープカットはとても緊張しました。
私はソフトテニスをしています。
大会で知り合った金ヶ崎町の友達と仲良くしています。
合併して一関市になったので、今度は市内のソフトテニスを頑張る友達と仲良くなりたいです。
岩渕桂人君(黄海小6年)
テープカットをして「新しい市になったんだな」って実感しました。
今はうれしいです。
僕は一関の夏祭りに参加したいです。
一関の皆さんには藤沢へ遊びに来てほしいです。
来年は中学生。
市内のたくさんの中学生と交流したいです。
白石紗輝さん(新沼小6年)
大好きな藤沢町がなくなるのは少しさみしいです。
でも、まちが大きくなることはよいことだと思います。
合併前よりもみんなが楽しく生活できるようになればうれしいです。
市内にあるたくさんの学校の人たちと友達になりたいです。
感謝と惜別の思いが交錯 閉町式で町史56年の歴史を閉じる
「藤沢町閉町式」は9月21日、町文化交流センター「縄文ホール」で行われ、町民約500人が56年の町史の閉幕を惜しみ、合併後の発展を誓いました。
午後1時半から行われた式には被表彰者、勝部修一関市長、菅原正義平泉町長ら近隣自治体の首長、各種機関・団体の代表、一般町民など約500人が出席。
式辞に立った畠山博町長は「合併はゴールではなく未来へのスタート。
一関市の新たな一員として情熱と使命感を持って地域発展に挑みたい」と述べました。
自治、教育、産業、民生、特別各部門の功労者37人に表彰状が、まちづくりに尽力した6団体に感謝状が贈られました。
被表彰者を代表し、謝辞に立った畠山弘一前町議会議長は「藤沢町民としての誇りを胸に、合併後は一市民としてまちづくりの一翼を担いたい」と述べました。
続いて皆川大生君(藤沢小6年)、小野寺尚哉君(黄海小6年)、菊地凌也君(新沼小6年)、千葉香奈さん(藤沢中3年)の4人がそれぞれ「ふるさとへのメッセージ」を朗読。
その後町旗を降納しました。
最後に畠山町長が声を詰まらせながら閉町を宣言しました。
閉町式で町旗を降納し、畠山前町長と須藤節男前議長に手渡す皆川大生君(藤沢小6年)と千葉香奈さん(藤沢中3年)
(広報いちのせき 平成23年10月15日号)