山岸君が「銀」
片ヶ瀨さんも入賞

全国47都道府県の精鋭が競う高校スポーツの祭典インターハイ。
「2012北信越かがやき総体」フェンシング競技は8月2日から5日まで富山市総合体育館で開かれた。
岩手の王者山岸顕志朗(一関二高3年)は男子サーブルで見事銀メダルを獲得。
女王片ケ瀨有香(同2年)も女子サーブルで7位入賞を果たした。
両選手は8月29日、市役所を訪れ、勝部修市長に入賞を報告。
勝部市長は山岸選手に「一関からオリンピックを目指してほしい」と、片ケ瀨選手に「今年以上の成績を出せるよう頑張ってほしい」とエールを送った。

将来は五輪を目指す

フェンシングは中世ヨーロッパの騎士道が盛んなころ、「身を守る」「名誉を守る」ことを目的に磨かれ、発達してきた剣技だ。

岩手に敵なしの山岸は、インターハイでも圧倒的な強さで予選を突破、強豪ぞろいの決勝トーナメントも順調に勝ち上がった。

決勝の相手は前回覇者の森翔一(札幌光星)。
試合は序盤から一進一退の攻防が繰り広げられた。
高校日本一を決める大一番にふさわしい名勝負となった。
山岸は、最後まで互角の戦いを演じたが、僅差で敗れ、「金」を逃した。

「昨年の県大会は、直前に肉離れを起こし、気持ちだけが前に出て自分らしさを欠いた。
全国では同じミスを繰り返さないよう、集中して試合に臨んだ」と冷静に振り返る。

卒業後は大学に進み、もちろんフェンシングを続けるという。

「夢はオリンピックに出場すること」ときっぱり。
一関から五輪選手が誕生する日も、そう遠くはないかもしれない。

山岸顕志朗山岸顕志朗
一関中出身。
中学時代は剣道部に所属。
フェンシングは高校から始めた。
冷静沈着なプレーが身上。
間合いを取るのが抜群。
岩手が誇る全国最強クラスの剣士。
<県>優勝
<全国>予選P3勝1敗、予選T1回戦○15-18、2回戦○15-11、決勝T1回戦○15-9、準決勝○15-12、決勝●7-15

 

 

来年こそ悲願の「金」

片ケ瀨は堂々の戦いで予選プール、予選トーナメントを突破した。

決勝トーナメントでは、初戦で福島史帆実(福岡魁誠)に敗れたが、岩手の女王は堂々全国で7位に入賞する活躍を見せた。

「決勝トーナメント進出が目標だった」と言う片ケ瀬。
まだ2年だが、全国で十分戦える手応えをつかんだ。

「いい経験をした。もっともっと練習して、来年こそ先輩たちを上回る金メダルを取りたい」と前を見る。

ピスト(試合場)を下りれば普通の高校生。
さわやかな笑顔が印象的だ。

その繊細かつ奥深いテクニックにさらに磨きを掛け、来年こそ頂点を狙う。

片ケ瀨有香片ケ瀨有香
水沢南中出身。
中学時代は体操部に所属。
思い切りのいいプレーで果敢に攻めるのが持ち味。
巧みなフットワークが武器。
<県>優勝
<全国>予選P2勝2敗、予選T1回戦○15-8、2回戦○15-10、決勝T1回戦●7-15


 

フェンシング
●一関二高フェンシング部
山岸顕志朗さん(3年)・片ケ瀨有香さん(2年)

広報いちのせき「I-Style」 平成24年9月15日号